第15章 強さ
どちらからともなく抱き締め合う中、温かな雫が落ちていった。
ケイト「私ね…
もっとこうしなきゃ、もっとああしなきゃって…自分で自分を追い詰めていった。
できることはやった。でも結局は、もっとって自身へ強く求めてた。
相手を助けられるならって、ただただ必死だったんだ。
それが無茶に繋がって、でももっとできることはあったのにっていう板挟みで…
結果、倒れるまで無茶を続けていた。
だから…無視するんじゃなく、真っ向から立ち向かうんじゃなく、気にしないことを頑張ろうと思う。
自分には…もっと、大事なものがあるから(微笑&クレハ達を見つめる)
もっと目を向けるべきものが、大切なものがあるから…//」涙目&微笑
涙ぐみながら笑いかけられる中、私達も笑い返していた。
その言葉に、涙ぐみながら…
ケイト「心配してくれて、駆けつけてくれる人がいる。
なら…その人達の為にも、自分の為にも、ちゃんと生きなきゃなって思った。
何だと言われても、たとえそれでどんなに嫌われたとしても、合わなくて散々な目に遭っても
生きたいって、思ったから^^//」
涙で潤んだ眼で、いつもの温かな眼で、そっと手を握り締めてきた。
ケイト「だから…
わかるまで、離さないでいてくれて…本当に、ありがとう」涙
クライン「礼を言うのはこっちの方だっての!;
大体てめえがいなかったらこんなに充実してねえよ!!」
アスナ「そうよ!世話になってるのはこっちの方!!」
キリト「というかそんな状態に陥ったんならすぐ連絡しろ!!
俺達も、力にならさせてくれ。頼むから」
ケイト「うん^^」
クレハ「ケイト…私も、言わせて下さい。
死んで帰ろうとしたあの時…私を止めてくれて、ありがとう。
差別の眼を向けられた時、何度でも怒ってくれて、何度でも大好きだと言ってくれてっ;
出会いをくれて、仲間との時をくれて、沢山の想い出をくれて、絆を…沢山くれてっ;(震)
生きたいと望んでくれてっ、何度でも助けてくれてっ
本当に…
本当に、ありがとう」涙&微笑
声が詰まる。
それでも伝えたい、この止められない想いを。
届いて欲しいこの気持ちを…
ケイト「…クレハ」うるうる
クレハ「ケイト…あなたが、大好き^^//」ぎゅ
あなたが何度も言ってくれた言葉を……