第15章 強さ
散々泣きじゃくってから後…
落ち着きを取り戻すまで、私はずっと抱き締めていました。
自分などどうなってもいい、自分の不幸こそが周囲の幸せだと信じ込んでいた、
そう思っていた彼女が、ここまで思えるようになってくれた。
その成長が、何より嬉しかった。
助けになれて、救いになれて、本当によかった。
その想いを流し込むように、ずっと笑っていた。
自然と笑みが止まらなかった。
新たな道を、今度こそは…ちゃんと一緒に、踏みしめた気がした。
そう嬉し涙と共に、笑いながら強く抱き返すと…
どうやらそれは、しっかりと伝わっているようで……
そんな私へ、とても嬉しそうに笑いながらも、泣きじゃくる声は、涙は止まらなかった。
そうして、互いの想いを、絆を確かめ合うような時を…
50分を共に過ごした後、レジャーランドの温泉へ行こうと誘った。
それにケイトは頷き、ようやく本当の意味で前へ進めているようにも見えた。
ですが…問題はまた再び訪れた。
ケイト「寝ている時、物音がしたことってない?」
クレハ「?そうですね…よくあるようにも感じますが」
ケイト「あちゃ~!;ばれちゃったか!:(頭押さえ)
ほぼ毎日やりまくってたから、晩にあぁいうの;」あちゃああああ
クレハ「なんですって!!?」
あの自傷行為を!!?
ケイト「うん…黙っててごめんね」
クレハ「ごめんで済む問題ではないでしょう!!
何故私にもっと早く!!」
ケイト「時期が来たら言うつもりだったんだよ」
クレハ「何の時期ですか!!?
いつであっても受け入れるに決まっているでしょう!!」
ケイト「!…クレハ」
クレハ「私は…あなたのことを、世界で最も愛しく想っています。
たとえそれが何であっても、拒絶するわけがないでしょう。
あなたが進むはずだった本来の道を違えた場合は、また別ですが」
ケイト「そっか…よかった^^」
クレハ「これから、一歩一歩でも向き合っていきましょう」
ケイト「うん!」
ですが、それが思い違いだとは思いもしませんでした;