第15章 強さ
そうか……
ビシッビシビシッ
その瞬間、私の中で何かが割れていく音がした。
想うだけ、無駄だったんだ…
バリィン!!
今までの何かが、割れた気がした。
一々哀しんだ所で、自身を殺そうと思い悩んだって、周りが思うのは「愚の骨頂」。
実際に自分を殺そうとした時だって、自殺しようとした時だって、平然と笑ってた。
都合が悪くなれば、冗談だって言い放ってその傷付けた責任はないがしろにしかされなかった。
心を殺し続けていたって、周囲は自分しか見えないし見ない。
殺して合わせようと、嫌な思いをさせまいとしたって平然と当然顔。
何で、そんな奴等の為に生きなきゃいけないんだ?
そういうことするクズは、どこまで行ってもクズだ。
そういう人間だって見切り付けなきゃいけないし、一々それで振り回されていたら利用されるだけ。
クレハ『利用されているだけです!!』
そうか…わかった。
クレハ『信じて。あなたを、あなたの心を』
強くなりたいと願ったあの時、ちゃんと見極めるべきだったんだ。
ちゃんと、その人がどういう人なのかを…どういうつもりで、そうしてきているのかを。
ただあいつらは、自分が気に食わなくて周囲に「チクった」という情報だけをばらまいている。
その当人達が自分にし続けてきたことは全て伏せて、都合のいい情報だけを広めて抱き込んで、ひどいことをぶつけて当然って顔をしている。
なるほど…通りで、地獄に落ちるわけだ。
どこまで行ってもクズはクズ、そういう人間は変わらない。人の為に変わろうとする人なんざ、いるわけない。
割り切って、切り捨てて、見限って、見切って、そういう人間だと。
嘘つきだのなんだの、言われる側の気持ちも考えられない奴は、それを無視して踏みにじるように何度も言ってくる奴等は言うまでもなく地獄に落ちる。
それも問答無用で…
神様の、手によって……
それこそ強かに。
あの世では、そういった手前勝手な理屈も正義も通用しない。
ただ、問われるのは…『これまでの行い』と、『苦悩しつつも突き進んだ道』、『徳の積み重ね』のみ。
強くなることを信じて、試練を与えてくれていたんだ。神様は…