第14章 出会い
何故クレハという名をKlehaとうつのではなく
Clehaとしたのかについては、以下の理由があります。
「ローマ字表記」では、いずれもカ行はk。
ならばいっそ欧文のようにしてみようと
Kではあまりに味気ないと思い、外国で暮らしていた時に使っていたものを用いることにしました。
紅葉と呼ばれる種類は葉の切れ込みが深く、小ぶりで可愛らしい形、赤い鮮やかな色の強いもの
それに変わるということからつけられた奥義の名、それこそが紅葉。
切り込みを鋭く、深く、瞬時に手が真っ赤に染まる。
しかし急所さえ外せば十分相手を無効化でき、身も護れる武器となる。
最強の徒手術と思い、自負していましたが、ケイトにかかればまだまだ。
もっと極めなければ!
空圧砲もまた、当たった瞬間にノックバックを起こすほどの衝撃波が生じる。
そして手裏剣もまた然り。
うまく重ね合わせることで、ノックバックの時間を延長させながら威力も底上げしてうまい具合に減らすことができた。
散っていくポリゴンの欠片を前に、私は微笑んだ。
相変わらず…頼もしいですね(微笑)
だからこそ、その背を追う価値がある。
いつか、追いついて隣に立ちたい。
そう、心から思った。
そんな折に、怒声が響き渡った。
ノーチラス「くっそぉっ!!!!」
よくよく見ると、先程まで震えて動けなかった彼には見覚えがあり
血盟騎士団の二軍に属していたものでした。
フルダイブ不適合から今日のボス戦に参加できなかったと聞きましたが。
確か名は、ノーチラス。
ケイトから聞いた所によると、ユナの親友であり恋人だとか。
腕組みしながら見つめ、眉をひそめていると
言葉は続いた。
彼の話を聞いた所によると
救助バトルの終盤、モンスター15体が出てきて、今までいたモンスターと合わせ20匹に囲まれた仲間を助ける為にユナはヘイト増加の歌を歌いながら一人よそへ走って敵を引き付けて仲間から離し
ノーチラスはそれを止めようとするが、フルダイブ不適合FNCにより体が動かない。
結果、先程の『ユナが数多の敵に囲まれる事態』へと陥り、彼は何も出来ないまま震えて見ていることしか出来ず
その情けなさ、不甲斐なさ、無力感から、先程の怒号の叫びへと至ったようです。