第14章 出会い
ケイト「40層のフィールドボスエリアだな!」
「はい!!」
クレハ「急ぎましょう!死人を出すわけにはいきません!」
ケイト「というか、警備課の奴等もいるんじゃなかったか!?」
「死人を出さないようにするので手いっぱいです!」
クレハ「なるほど。
湧いてくるモブのあまりの数の多さに攻撃させないようにするので手いっぱいと…
彼等には空圧砲は授けていましたね?」
ケイト「ああ!
爆缶は最近作り出したばっかのだからまだ与えてない!」
クレハ「解りました。爆缶を出す準備をなさい。
それでボスを倒してから」
ケイト「ダメだ!あそこは閉鎖空間でそこに爆缶なんてやったら、それこそ炎があいつらへ襲い掛かるぞ!
おそらく、他の奴等は出たくても出れないんだ!少なくとも巻き込まれるのは必至だ!!」
クレハ「なるほど。
空圧砲なら巻き込まれることはない。安心して使えるわけですね」
ケイト「ああ!少なくともその方針で行くつもりだ!
まず着いたらモブを瞬殺!いいな!?」
クレハ「ええ!
プレイヤー達の保護、ボス戦での援護は任せて下さい!」
「助かります!!流石トッププレイヤー!」キラキラ←憧れの眼
そうしてフィールドボスのエリアへ向けて走って行く道中で
これからする戦術について決め、着いた時にする各々の行為の方針を固めました。
フィールドボスのエリアは一つの区切られた空間にあります。
私達は10mほど離れてから悪影響もなく、フィールドボスを爆缶の実験で倒せましたが
それはエリア外から投げた結果であって、それより内では爆炎と衝撃波の渦が15秒ほど鳴りやみませんでした。
つまりを言うと…
爆缶を投げれば、そのフィールドボスの居るエリアごと潰れる。
要するに、閉じ込められている人達まで巻き込んで殺す結果になりうる。
だから直接倒すしか方法はないということです。
そうして辿り着いた先で見た光景は…
ユナがヘイトを稼ぐ歌を歌いつつ、数多の敵を引き連れて他のプレイヤー方から離れていき
今まさに、敵に四方八方から斬りかからんとされている場面でした。
麻痺でもして動けないのか
剣と盾を持って構えたまま、震えて動けずにいた彼が、今にも泣きそうな顔をしており
それがやけに、印象に残りました……