第14章 出会い
外膜の厚さは0.1cm、内膜の厚さは0.025cm。
火打石を設置した部位のみ凹んでおり、外膜の厚さを0.025cmに変えています。
これは火打石と火打金がぶつかり合った場所のみから爆発が出ていきやすくする為のもの。
つまり爆発の『基点』ともなりうる場所であり、火薬による爆発を一点集中砲火させる為の『制御弁』でもあります。
その側面の中央地点にある凹みは直径0.65cmの円状で、そこが火打石の設置部位。
その部位の外膜と火打石に合成を用い、全く動かないよう固定。
その固定した火打石の中央に太い糸をさらに合成で付け、その先へ火打金も合成で固定します。
そして内膜に穴を開け、そこに火打金を挟んで固定。
何故火打金を内側にするかというと、火打石は金属と擦れただけでも火花を起こす為。
僅かな衝撃でも内膜と擦れれば火花が発生し、穴を開けていることから火薬にまで着火し、爆発が起きる元となるからです。
ただ、その衝突を押さえる役割をしているのが内膜であり
その厚さ故に脆いですが、落下の3倍以上の強い衝撃でなければ壊れないよう調整しました。
正確に例を上げるとすれば…以下のようになります。
ただ素振りするだけ→火打金は外れない=火花は起こらず爆発しない
上部や下部を叩く→同様に外れない
落とすだけ→外れない、火打石の設置部分であっても同様に不発
側面を叩く→火打石の設置している場所以外なら不発
火打石の設置している部位のみを叩く→大爆発
爆発した際にはケイトのHPが真っ赤に染まって、非常に危険な状態に陥っていました。
爆風と共に爆炎に包まれ続け、火傷状態にもなっていましたし…;
火打石側から叩いた場合、以下のことが起こっていました。
その衝撃を受け、内膜にある火打金がより内側へ行こうとし
それに伴って繋いでいた太い糸が引っ張る形になり、それによって戻ろうとする力が働きます。
その力の強さは、叩いた力の強さにもよりますが、
もう一方の火打石を押さえていた内膜が壊れる程の強さで引き寄せられた場合
内膜が壊れて外膜にある火打石まで引き寄せられ、火打石と火打金が衝突し合い
火花が外膜と内膜の間にある空気を受けて強く散りつつ、穴が開いた内膜へと火花が伝わり、その内にある火薬へ点火。
そして大爆発へと至ります。