第14章 出会い
クレハ「…褒めても何も出ませんよ?」訝しげな顔
ケイト「好きだからいーの!^^」すりすり
それからケイトと話し合った結果、食い違いが生じた。
『生きてなきゃ大会に参加できるか!!!約束果たせるかーっ!!』
その一喝で思いとどまってくれた。
そして「リアルに戻るまでの間、自分よりも速い相手にどう立ち回るか、その術を身に付けることに尽力したらどうだろう?
いい経験になるはずだろうし」
といった説得により自殺はやめ、修業に専念するようになった。
自分に厳しく、周囲にも少々手厳しい所があるものの…
無理がたたって倒れた時、グレイクに助けられたことから心を開き、寄せているようにも見えた。
そちらの進展の方が気になるのだが、なかなか教えてくれない←結婚式の時に全部話しそうだから
といった認識(272,273ページ参照)を抱かれていることに、若干憤りを感じた。
『確かにそうですが…
私が真に心を寄せているのはケイトだというのに、何故…?』
怒りの念を込めながらそう尋ねると、その顔色は一瞬で真っ青に染まった。
ケイト「い、いや!
だって…その」
クレハ「私が死を思いとどまったのは、大会の件だけではありません」
ケイト「一族の当主として生きるため?」
クレハ「それもありますが…(俯く)
一番大きかったのは、あなたという存在でした。
あの感動があったから、この世界の素晴らしさを教えてもらったから、
沢山の出会いと経験を、信じる心を、私に与えてくれたから……
だから…私は、今の私たりえた。
あなたがいなければ、私は…ここまで成長できなかったでしょう」
ケイト「私だって!
お前がいてくれたから…」
顔を上げると、そう叫びながら詰め寄られていた。
そのまま、私は伝えた。
クレハ「…ええ。
そしてそれは私も同じ…
ですから…そこだけは理解しておいてください」
ケイト「ん…わかった」
それから、私は切り出した。
ケイトのことを、どう思っていたのか…
あの時、あの言葉を言った時の想いも共に……
今までの想いを、愛を込めて――