第14章 出会い
ケイト「うあああああああああああああああっ;;」
彼女が泣き叫んだあの時…
彼女は、再び産声を上げたのかもしれない。
抑圧され続けていた環境から解放されたように
心が外へ、ようやく解き放たれた瞬間だと感じた。
過去と今は違うと解っていても、止め切れない想いに押し潰されていた…
それからも解放されたかのように……
知っていた。死ねばどれほど哀しまれるか。
それでもあなたは望んだ。死にたいと…
それぐらいに、冷静になれていなかった。信じる余裕さえもなくしていた。
それほどに、過去のそれらは濃密だった。
自分がいることで誰かが死ぬなら、迷惑をかけるならと、死を渇望した。
霊界への懐かしさも胸に抱きながら、
理解されないことを、見えないものが見える、感じてしまう苦しみも解ってもらえない事を嘆きながら。
少なくとも私の目には、そう見えた。
だから…
独りで乗り越えられないのなら、自分がいると……
私も、あなたがそうしてくれたように示した。
前を向けるように…自分らしく生きられるように。
死のうとした当時、そのケイトの言葉によって生きようと…
この世界は楽しいと、おいしい味を再現できたと、楽しそうに示してくれた。
ここは、とても有意義だと……
今まで持っていた考えが吹き飛ばされるぐらい、その光は強烈で…
この大きな木から、私は連れ出された。
認識を変えてくれた。
その行動で、私達は死ぬことを思いとどまれた。
だから白の鳳凰の入団試験の時、集まった。
あなたの助けに、なりたかったから。
「?何あれ」ひそひそ
「髪と目の色を染めてるんだろ?」
「でもそんな色なかったぜ?」
一歩街へ出てみると、やはり奇異な眼を変わらず向けられていた。
汚らわしい…やはり、こんな所よりもリアルの方が余程……
どちらにせよ、人はそう簡単に変わるわけがない…
そう考えていた。決めつけていた。
でも……
あなたが変えてくれた。
そんな考えを、吹き飛ばしてくれた。