第14章 出会い
クレハ「だから…
自分をないがしろにする彼女へと成長してしまった」
シリカ「とても…辛い思いをしていたんですね」涙ぐむ
クレハ「…ええ。
シリカ…
それでも彼女は今、前を向いています(微笑)
辛い過去に縛られるより、今と向き合って、
たとえ今が辛いものへ変わったとしても、私達がいることを理解しています。
そしてその時、私達に信じて頼るように、縋るように伝えています。
私の夢は…
いつか、そう遠くない未来で自分の人生を全力で謳歌している彼女と、一緒に笑い合うことなんです。
少しでもいい、前を向いて…生きて、幸せになって欲しい。
そう、心から思います」
シリカ「っ…いい夢です!とっても!!;
私も、ケイトさんには幸せになって欲しいです!
リアルが恋しくなってて、帰りたくって、でも帰れなくて!
けれど…帰れないなりに、楽しむ方法はあるって
帰れないことを変えられないのなら、楽しめる内に楽しもうと
レジャーランドを通して伝えてくれた。
リアルに帰った時、すぐに馴染めるように図書エリアまで作ってくれてっ;
ケイトさんはいい人です!幸せになるべき人です!!;」涙
クレハ「あ、あの?;」汗
シリカ「よしっ!私も決めました!!
危なくなったらすぐにでも駆けつけます!
ね、ピナ!」
ピナ「きゅあああ♪」
クレハ「え、ええ…ありがとうございます^^」
辛うじて礼を言う中、
何故話がここまで転がっていってしまったのか解らなくなり
内心混乱はしたものの、平静を装った。
攻略組の面々は、その過去を知っている。その重きも…
だからこそなのか……
今現在、それを聞いて涙ぐんでいる人が数多くいる。
それを知ってか知らずか
ケイト「でやあああああ!!!」
ケイトは自身一人だけその変化に気付かぬまま、囮を全うしていた。
それこそ全力で、力を振るえるようになった。
あの時、壁にできたように…
それをボスへ向けて放ち、奮闘し続けていた。
あの時とは違って『自身も護るべきもの』だと理解し、それごと全部を護るために……
私には…いえ、この場にいる誰しも
その必死になっている光景が、とても眩しく見えた。