第14章 出会い
がたんっ
再び腰を下ろしてから、すぐに目に入ったのは
真っ直ぐに私へ心配そうな目を向ける彼女。
そのケイトと向かい合ってから再び俯き、ポツリポツリと呟きだした。
クレハ「何故…
これほどまでに気付くのが遅れたか。
自分でも、よくは解りません。
本当は、心の奥底深くでは…薄々気付いていたのかもしれない。
でも…その笑顔も、仕草も…
笑いかけてくる雰囲気も、笑い方でさえもがっ…
とてもよく、似ていたっ」涙目
気付けば、声は震えていた。
これから言う言葉を聞いて、拒絶されることが怖かった。
何より…それで変わってしまうことが、恐ろしかった。
彼女の向けてくる眼が、真っ直ぐなものから…
純粋で温かなものから、変わってしまうのが……っ
クレハ「ごめん、なさい…」涙目&震
ケイト「あ?え?
何に似てるの?どうしたの?」おろおろ
クレハ「似て、いたんです…
私の母に、とてもよく…似ていたんです」
ケイト「!…え?
(クレハの、死んだお母さんに?」
クレハ「今になって、わかったんです。
無意識の内に、母と重ねていたことを…
それから…考えていました。
母と、同じような部分が多々あったこと…
それにいつしか安心していたこと。
あなたにしかない強さに、優しさに、温もりに…心が惹かれていたことをッ…
私を助けたあの時、死にかけた後に私を助けたことを知りました」
ケイト「!え?でも誰もそんなこと知らないはz
クレハ「キバオウさんから、聞いたんです」
ケイト「あいつ;」
クレハ「私が知らないとでも思いましたか?
フィールドボスが相手で、通りがかった人を庇って、死にかけて…
HP1だったのに、回復することよりも
それよりも私を助けることを優先したということを。
急に駆け出して去った後、彼女が連れてきた私と出会ったことまで彼は覚えていました。
PTを組んでいたことから、HPが1のまま。
私のわがままに付き合わせてっ
『何なら今から修業やるか?(にや』『ええ!(微笑&頷』
下手をすれば死んでいたのかもしれないのに…
あなたは、私の生きる理由になろうとしてくれた。
ここで生きることを選べなかった私を、もっと楽しいものだと教えてくれた!導いてくれた!
なのに私はっ…」