第14章 出会い
人間、落ちるのは簡単だが上がるのは非常に難しい。
その言葉の真意を知った瞬間だった。
この世での行動は全て、神様によって見られており
その時にした悪い行為の償いは、あの世で嫌というほど『地獄』で思い知らされる事になるから
そのいずれ来る辛さや苦しみまでもが見えて、余計に辛く感じて泣いてしまう事があるらしい。
優しさもここまで来ると、気のいい人を通り越して…馬鹿だと思った。
でも…そんな彼女だからこそ、私は惚れたのです。
もう少し、それを自分に向けてもいいと思ったのですが
彼女はどうしても周りを主観としてとらえてしまい、自分を客観としてしまう。
それも育った環境故でしょうけれど…少しずつでもマシになっていけば。
そう思った矢先に、彼女は消えた。
どこを探し回ってもいなかった。
走り回って、尋ねて、ある人は知らないとまで言われて、
不安にばかりとらわれて、泣きそうになって…
でも…無事な姿を見た途端、ふっと笑えた。
気丈に振る舞っていたけれど…
声を聞きたかった、寂しかった、頼りにされないことが嫌だった、無力感ばかりだった…
でも……本当に…無事でよかった。
護りたかった。水臭い。一緒に来て欲しいと、一言伝えてくれなかったのか。そんなにも私達は頼りないのか。
悪気がないことは解ってはいても、私達を想う一心だと解っていても…
どうしても赦せなくて、それを伝えて一生貫かせるようにした。
自分らしく、のびのびと生きて欲しい。
自分を殺してばかり、周囲へ合わせてばかり、気持ちを考えてばかり…
それでは、生きているとは言えない。
そう思ったからこそだった。
そして…私もまた、大事なことを学んだようにも思えた。
あの時(生きて章、参照)…あのようにぶつかり合ったことは、決して無駄ではない。
きっと、幸せな未来へ繋がっているはずだと…そう信じて。
そうして今…
ケイト&クレハ『^^』
私達は、隣で笑い合っている。
ありのままの自分で……
互いに刺激し合って、高め合って、
納得のいく形になるまで、私達は現在進行形で成長しているのだと…
その時、わかった。
この『出会い』は
私達にとって何よりも代えられない『生涯の宝』だと、今も想っています――