第13章 生きて
クレハ「ええ。当たり前です。
大体あなたは、人にそれを望む割に自分は『全く!』体現していなかったでしょう?」
ケイト「うぐっ;」ぐさっ!
ごんっ!!
『全く』を強調して言われる中
その瞬間、その言葉が棘ではなく『大岩』となって降ってきて頭を打った。
その通りだから…何も言えない;(ずううん)
ケイト「私があの時…動けなかったから;;;」ずうううん
クレハ「あなたは悪くないでしょう。
殺そうとしたあなたの父、彼のみの責任です。
あなたは被害者でしょう」
ケイト「わかってる…
でも、護れたかもしれないのにって…
『動けよ…動けって……
くっそ…(ぎり)
ちくしょおおぉっ!;』
燃える炎の中…思ったんだ…
あの時、行動さえできていればって…刺されて、血が無くなっていって…動きたくても動けなかった、動かなかった。
すぐ傍で、血には触れられたけど…体には…届かなくて……
見殺しに、したのも同じなんだ…(ぎゅ)
私は……どうしても…あの二人だけは、助けたかった。護りたかった」涙&震
ぽとっぽととっ
今日だけで、どれほど泣いただろう。
どれほど心が、活発に動いただろう…
気付けば、声が震えていた。泣いていた。
人生の中で今日ほど…
感情を、自分をむき出しにしたことはなかった。
クレハ「そしてそれが、全力を出せない事へ繋がったと…
あなたという人は…」溜息
ケイト「…;」
クレハ「…思い詰め過ぎです。
あなただけの責任じゃない。
どのような事態に陥ったとしても、それは一人だけの責任にはならない。
第一層の攻略の時、言っていたでしょう?
あなた一人だけで背負うことはありません」
ケイト「…でm
クレハ「でもじゃない」
ケイト「私の!問題で…!」俯
クレハ「私がいるでしょう」
ケイト「!!」顔を上げる
クレハ「辛ければ頼ればいい。
私は、あなたにはなれない。
でも…支えることはできる。寄り添って、これからを生きる手助けができる」
その言葉と共に
クレハはベッドでそっと寄り添い、私を抱き締めた。