第2章 デスゲーム
デスゲームに陥った中、そんな人に出会えることなんてないと思っていた。
でも…私は、彼女に出会って変われたような気がした。
人として生きて欲しい。その幸せを心から願っている。
そんな人だから…余計に、そう思ったのかもしれない。
男性のようなショートカットで、真っ直ぐに前を見つめる姿はカッコいい…
のに、武器だけ初期装備。
ふと気になって尋ねてみると…
ケイト「ん?
ああ、金属部類のアイテムを集めててね。
鍛冶スキルを身に付けてコンプリートしてから、今までに集めたそれを纏めて使用して作ろうかと思ってる」
アスナ「ええ!?
じゃあ…それまでは?」
ケイト「ふっふっふっ。
実は、トラップの閉じ込められる部屋を何度も出たり入ったりを繰り返してレベルアップしてるんだ」キラン
アスナ「え?」きょとん
初耳のその言葉に、私は首を傾げた。
それに彼女は自信満々に語り出した。
ケイト「ただ、一気に30体が四方八方から襲い掛かってくるから、大人数でも致死率の方が高い。
だから、立ち入り禁止にしてもらってるんだ。
情報回ってない?」
アスナ「あ。そう言えば…もらった本に書き加えられてた気が」
ケイト「注意喚起してもらってるんだ。
細かい場所は、そのマップに載ってるかと思うけれど。
怖いもの見たさに入ろうとする人がいるんだよね。
でも結晶が効かないから、外に出れずに息絶える確率が高い。
回廊何とかってので悪用される可能性もあるから、張り込みしてた方がいいかもしれないんだ…」
その言葉に、私は納得した。
その地点をワープ地点として登録すれば、送った人を殺してしまうことになりかねない。