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白い流星【ソードアート・オンライン】

第12章 学び





~おまけ・終~


・クレハの境遇

私は、1500年に渡って続く古武術に秀でた家に生まれました。

一人っ子だった私は女であったことから
母親から無理はしなくていい、自分のしたい道へ進んでいいと諭されましたが

次期当主として、1500年に渡る伝統を無にさせないため
その武芸は、心身共に鍛えるためにも身に付けるべきものと判断しました。


私の家に伝える武術を新たに昇華させ、また再び子孫へ伝えていく。
絶えることなく、1500年にも渡って紡がれてきた伝統と歴史を、ないがしろになどできるわけがない。

そう思ったのです。



それにいざという時に動けなければ、大切なものは護れない。

護りたいものを護れず死んでゆくぐらいならばと考え、武者修行を無理言って行わせてもらっていました。


そして世界各地を転々としていった後、日本へと帰郷したわけなのですが…

その当時、SAOについて知りました。



より修業に専念でき、修業の時間も効率化される上に

何より世界初のVRMMO、しかも『スキル』というそのゲーム特有のアシスト、
そしてその動きを通して、体で武術として覚えることもできる。

詰め込み学習も出来るし、一人きりの時間も作れる。



だからこそ、大会に出場することを条件に買ってもらった。

必ず優勝するからと…


そしてその大会には優勝し、無事入ることにしたのですが…

再び次の大会も申し込んでくれていたらしく、それは1か月後にまで迫っており、必ず出ると約束していた。



約束を破ることは恥ずべき行為、
一度すると誓ったのならば、それは死しても成し遂げるべきもの。

そしてこちらで死ねば戻れると画策したわけですが、止めに入られた。

その人のおかげで、今私はこうして生きている。



今考えてみれば、確かにそれはベストな方法とも言えず
安易な考えだと理解しました。

それに、彼女の言うようにさらに学び続けていった方が
より大きな実へと結ばれるだろうと判断し、ここで修業を続けることにしました。


どちらにせよ出れないのならば、いつか出た時のために技術を磨く。
体の動かし方を磨く。

そして…最強の武術へと昇華させてみせる。



そう決めた。

だからこそ、ついていくことに決めた。


今までに見たことのない強さを持つ、あの人に…ケイトに……


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