第12章 学び
ケイト「当たり前だ!!」
その小さく口から出た声に、あの人は叫んでくれた。
生きることを望んでもいいのだと…
希望を持ってもいいのだと、今まで赦されなかったことを与えてくれた。
グレイク「っ(涙)
生きて…いいのかな?
こんな俺でも、いいのかな?」
ケイト「決まってるだろ…生きろ!!
やりたいこと、あるんだろ?
なら…生きろ!」
グレイク「っ;;
うああああああああああああああああっ;;」
生まれて、初めてだった…
引き取られた家では、嫌な顔をされるばかりだった。
気味が悪いと、何度も罵られるばかりだった。
血の繋がった父親も、護ろうとはしなかった。
ただの物のように扱ってくる人達ばかりだった。
でも、ようやく出会えたんだ。
初めて…
俺の意志を汲んでくれる人が…望んでくれる人が……
その嬉しさに、涙がとめどなく溢れていった。
そんな折…
「でやああああああああ!!」
ある野武士の格好をしたプレイヤーが、モンスターを倒した。
「大丈夫か!!?」ぐいっ!!←グレイクの持つ剣をケイトから抜かせた
ケイト「あ、HP1だった^^;」
「死ぬつもりかバカヤロウ!!;って見せろ!」
ケイト「ほい、PT」
「うげええ!!;」
ケイト「ま、何にせよ助かったよ。
ありがとう、クライン^^」
クライン「俺が咄嗟に助けに入んなかったらガチで死んでた奴じゃねえか!!;
死んだらどうするつもりだ!!;お前の料理楽しみに待ってんだぞ!;」
ケイト「え~?私が生きてないと困る?」
クライン「当たり前だ!!お前抜きじゃ生きられねえよ!」
ケイト「あっはっはっ^^オーバーだなあ」
クライン「本気だっての、まったく。はあ;」溜息
あれから、たくさんの時を過ごした。
この人を介して見える世界はどれも…
美しく澄んでいて、とても居心地のいいものばかりだった。
その先を見たくて…白の鳳凰に入団した。
そして…
ケイト「来たな、グレイク!^^
お前は来ると思ってたよ!」ぽんっ
グレイク「えへへ^^
来ちゃいました//」にこっ
嬉しそうに肩を叩くマスターに、俺は笑ったんだ。