第11章 別れ
それから俺達は無事、生命の碑へとついたわけなのだが…
別の問題があった。
クライン「あのよお…
北の方角が出口なのに、何で横側に行かなきゃいけねえんだ?;
壁にぶつかるぞ」
キリト「行ってみれば解るさ。
あいつのことだ、何かしらやってるんだろ」
そう言いながら、生命の碑から申の方角へ歩いて行った。
すると…
『壁がすり抜けた!!』と驚きの声がクラインから上がった。
キリト「多分、そういう仕様のトラップがあったんだろう。
それを素材化して、ここに組み込んだんだ」
そう言い聞かせながら歩いて行く。
ちなみに、その申(西北西)以外の西側の壁は通り抜けできなかった。
クライン「壁の中進むなんて初めてだぞ;」
アスナ「ええ」
キリト「そうだな;」
そう戸惑いの声を上げながらも進んでいくと、辿り着いた先には…
行き止まりの壁があった。
だが、それもまたすり抜けることができ
その壁の中にあったのは…トレジャーボックスのような箱だった。
キリト「開けるぞ?」
クライン「おう!」
アスナ「何が入っているのかしら?」
キリト「それは開けてみれば解る、さ!」
ぱかっ!
ばちこーん!!
その開けた瞬間…俺の顔面にパンチが飛んできた。
アスナ「びっくり箱?;」
クライン「今時んな古典的な;」
そう冷や汗交じりに呟くアスナと
「残念はずれ!」と書かれたパンチンググローブを触りながら呆れ気味に言うクラインに
俺は黙ったまま頷いた。
パンチがクリーンヒットした鼻をさすりながら…
クライン「手掛かりは消えちまったしどうするかなあ…:」
キリト「いや…
これはおそらく、ブラインドだろう」
アスナ「え?
どういうこと?キリト君」きょとん
キリト「見ろ、上げ底だ」
そう指さす先には
よくよく見ると、パンチの土台が箱の底よりも高い位置にあった。
キリト「つまりを言うと…
そのパンチを取り除けば、ご対面できるはずだ!」
クライン/アスナ『おお!!/わあ!!』キラキラ
そう叫びながら、パンチ部分を土台ごと取り除くと
その底に、お目当てのものがあった。