第11章 別れ
何の音さたもないまま、攻略も一向に進まないまま
何の進展もないまま、一週間もの時が流れた。
その次の日に発行された、ウィークリーアルゴでは…こんな記事があった。
『今週の8月13日はお盆。死人が帰ってくるかも?』
ウィークリーアルゴで一つの言葉がでかでかと書かれてあったのが、やけに印象的だった。
8月8日の新聞だった。
それを信じた俺は、必死に走っていた。
いや、信じたくなっていたんだ。
8月11日の昼に、あるものが来たから…
ちなみに11日になっても状況は変わらないままだったが、白の鳳凰の攻略課のメンバーのみでボスを倒したらしい。
今ではグレイク達が筆頭となって、白の鳳凰を率いていた。
そして来たメッセージとは…
『なあ、キリト。ずっと大好きだよ。
一緒に遊びに行こう!』
肩を組み合って、満面の笑みで笑い合った写真つきの…
日付指定のメッセだった。
互いに、画面に向けてピースしていた。
とても幸せそうに、嬉しそうに笑っていた。
あの頃は、こんな日が来るなんて思いもしなかった。
すぐ近くにいて、笑い合えて…
ケイト「よっしゃ撮影結晶できた!
試し撮りさせろい!^^♪」
キリト「っておいおい;いきなり肩組むのかよ」汗&苦笑
ケイト「うん!
満面の笑みで笑えなかったらくすぐりの刑50時間ね!」にや
キリト「50時間!!?;」汗
ケイト「はい、じゃあ行くよ~!」
キリト「って待て待て!;」
ケイト「はい、チーズ!!^^」ぶいっ!
キリト「^^」ぶいっ!
咄嗟に笑って、いきなり過ぎたけれど…
それがどこか楽しくて…居心地が良くて……自然と笑えた。
それが無くなるなんて、思いもしなかった。考えもしなかった。
ずっとあるものなんだと、疑いもしなかったんだ……
そうして、俺は生命の碑へと辿り着いた。