第2章 デスゲーム
ケイト「おちおち感傷にもつかれへんやないかい!!;」
キバオウ「お?お前も関西生まれか?」
ケイト「そやけどどないした!?
っていうか私はそもそも使わんことの方が多い!」
キバオウ「使わんも関西弁やで?」
ケイト「ベ、別に気にせんでもええやろ」
キバオウ「関西弁や」
ケイト「基本、標準語を話してるの!」
キバオウ「もう一っぺん聞きたいなあ」にやにや
ケイト「殴るで!」ぐっ!
キバオウ「ってなんでや!!;」たじっ!
ケイト「おちょくった顔で笑うからじゃ!」
初めて、軽い冗談を言った。
経緯も事情も、ある程度話した。
殴ることや傷付けること、それらができない人間だと解っていてもなお
気迫があるが故か、キバオウは怯えるようにタイムタイム!と叫びながら後ろへ下がっていく。
その均衡は、聞こえた一言によって変化が訪れた。
ディアベル「ケイト、味噌ラーメンいっちょう!」
ケイト「了解!」敬礼
キバオウ「変わり身速いわ!!;」
ばしっ!
軽く叩かれる中、何故か…繋がりを深く感じた。
母や姉を護っても、そこに繋がりはあまり感じなかった。
護ろうとされることなど、大してなかった。そして死に別れた。
父からのDVが激化して、私一人だけが生き残ってしまった。
何度も続けていたこと、怒鳴り声が近所まで響いていたこと、常に怪我をしていた状態だったこと、
父が自分を当て逃げして包帯まみれにさせたこと(その中でも「昼まで休めてずるい」などと理由をつけ、傷だらけの状態であってもなおいじめられたわけだが)(要するに殺人未遂)、
長年に渡って毎日続けられたそれらのことから、父の終身刑=死刑が決まった。
その会いたくない意図を汲んで
最期まで父と会えないよう根回してくれたお巡りさんと弁護士さんが、とても優しく感じた。
死刑判決までの時間と、その執行が終えるまでの時間は、合わせて12年だった。
私が天涯孤独となった当時、私は22歳だった上に親戚が一人としていなかったことから
財産も土地も受け継ぐことになった。
無論、父のだけは拒否して国へお返しした。
ちなみに父は身寄りも親戚もなかったそうだ。
この新たに出会った二人は…
今までに会った人達とは、違う感じがした。
キリトも、クラインも同様に感じた……