第10章 ユニークスキル
爺「武器を使うことはまかりならんぞい?」
ひょいっ!!
ばっ!!
キリト「避けた!!?」
しゅんしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅっ!!
全部かわしていなし続けた。
非常に目まぐるしく、左へ右へと避けつつ全てかわし続けていた。
何回避け続けただろう…
回数が50に渡った時、ようやく止まった。
爺「フォフォ…お主、何かしらの武術を極めておるな。
何段じゃ?」
ケイト「自分が生み出した武術、風月流の『師範』だ。
免許はないがな」きっぱり
不敵に真剣な表情で言うケイトに、老人の笑い方が突如として変わった。
爺「ほっほっほっほっ!!
なるほど、我流か。
その腕で師範か。
わしの目から見て、それをも超えとると読んだが…」
ケイト「?」眉をひそめる
爺「とにもかくにも、武器を渡してもらおうか」
ケイト「やだ」きっぱり
『ええええええ?;』
キリト「んなメチャクチャな;」
アルゴ「とことん型破りだナ;」苦笑
アスナ「私達の時は有無も言わさずにとられたけれど…
どうなるの?」
キリト「う~ん」
アルゴ「多分大丈夫だロ」
アスナ「それはそうなんですけど;」←やっぱり心配
そう話し合う折、話は有無も言わさず進んでいった。
ケイト「使わなけりゃいいんだろ?
使わないって約束すりゃあ問題ないはずだ。
それと生憎、こいつは取引も強奪も不可能なものだ。
獣の魂が宿った、大事な相棒なんでね」微笑
その瞬間、剣が嬉しそうにすり寄っているように見えた。
爺「ほぉっほっ。なるほどのお。
後、一つ言い忘れたことがあるんじゃが…
大岩を割るまで、この山を降りることはならんぞ?
じゃから、お主にはその証を立ててもらうぞい」
ケイト「…」ぴくっ
その瞬間、老人が動き出そうとしていた。ケイトの顔へ向けて。
このクエストを受ける人は誰もがそれを味わう。
ヒゲのペイントだ。