第10章 ユニークスキル
6月末
ケイト曰く、跳躍で意識して殴らないとダメージが入らないのは困りものだということで
アルゴに体術クエストを紹介してもらったらしい。
たまたまその場に居合わせた俺とアスナもまた見学したいと言い出したことから
俺達四人で、共に《体術》修得クエストの場にいた。
アルゴ「《破壊不能オブジェクト》一歩手前の硬さだから気を付けろヨ?」
ケイト「ほうほう。
んじゃ試しに…」
ぐるぐると肩回し始め、跳躍と同時に左拳順突きをした。
ごすぅっ!!!!!!
生々しい音が響き、ケイトの拳がビリビリと響いた。
ケイト「ふむ…
なるほど、真芯を捉えなければいけない仕様か」
アスナ「え!?;」
キリト「今ので分かったのか!?;」
ケイト「ああ。
あとは全身の力を乗せながら伝えつつ、数発程度かな」
顎に手を当てながら呟くケイトに、俺達は呆気にとられていた。
アルゴ「相変わらずの規格外だナ^^;」
そう言われる矢先、体術クエストのお爺さんが動き出した。
いつものように、武の真髄《体術》を与えるための説明を行われていた。
これから武器を奪われて、それからヒゲのペイントをされて
大岩と嫌でも向かい合い続けていないといけなくなるのだが…
ケイトは、そのセオリーを全てことごとく撃ち破った。