第9章 すれ違い
その日…俺とケイトの心が深く、通い合った。
今までになく、重ね合った気がした。
ケイト「迷惑じゃない?」
クライン「どんだけかけてもいいんだよ。
もうお前は、俺にとっては身体の一部になってんだ。
迷惑とは思わねえよ」ぎゅうう
きつく、強く抱き締めた。
腕の中の存在を失いたくないから、余計に…
その腕の中で身じろぎしながら、ケイトは言葉を返してきた。
ケイト「初めてで、うまくできないかもしれないけどいい?」
クライン「普通に思ったことや感じたことをぶつけりゃいいんだよ。深く考えなくていい。
ゆっくりでもいいから。合わせるから。無理だけはしないでくれ。
少なくとも、泣くほど苦しいのに笑って大丈夫だなんて真似はやめてくれ。
まず甘える所から始めろ」
ケイト「辛くない?」
クライン「辛いと感じないわけじゃねえけど、お前よりはマシだ。
それで潰れるほど柔じゃない。
全力でぶつかれ」
ケイト「…うん^^//」
クライン「好きだ//」
ケイト「私も…愛してる//」
そう言い合いながら、気付けば唇を重ね合わせていた。
ケイトもまた、同時に…
今夜は、一緒に寝たい。純粋にそう思った。
ケイトもまた、同じようで…
必死に、俺にすがっていた。
離すまいと腕を絡めるそれに、なおさらに愛しさが込み上げて…
その抱き締める行為も、温もりを求める行為も、止められるはずもなかった。