第9章 すれ違い
どさっ!
クライン「ってえええええ;」
キリト「クラインが悪い」
クライン「いやいや、助けようとしただけだって!;」
キリト「彼女がありながらあれはどうなんだ?;連絡先を教えて」訝し気な眼
クライン「いやだからいざって時のためにだな;」あせあせ
キリト「そのためにケイトは自警団を設立したんだろ?」
クライン「うっ;そりゃそうだけど…なんとなく?」
キリト「なんとなくでやって、本人はどう思う?」
クライン「え?そりゃあ…」
キリト「親し気な言葉掛けてて、笑いかけてて、あまつさえ手の甲にキスしてたら?」
クライン「うっ…否定できねえ;」がっくり
キリト「とどのつまり、謝った方がいいだろ」溜息
怒りのままに問い詰めていくと、クラインは簡単に折れた。
クライン「…ケイト、悪かった。機嫌直してくれ!」土下座
ケイト「ごめん。キバオウに手の甲にキスしてもらいに行ってくる」
クライン「って何でだよ!!;」
ケイト「同じ気持ちを味合わなければわからないでしょ」
アスナ「そもそもクラインさんのがひどいのよ。ケイトちゃんへの気持ちはその程度なの!?」
クライン「いや、そりゃ言いがかりだ!;
そりゃこいつ以外愛してねえよ!でも男ってのは女にちやほやされてえもんだろ!?」
キリト「そういう思いが前面に出てるから逆効果なんじゃないか?」じと目
アスナ「言えてるわね」じと目
クライン「って何で二人して見下げるような目で見てやがんだよ!!;」
ケイト「もう知らない」ふいっ
クライン「って待ってくれケイト!;お前以外考えられねえんだって!;」
ケイト「ほお~?
だったら何でそういうこと他の人に言うのかなあ?」じとおおおおおおお
クライン「ってまた同じような目で見るうううう;」半泣
ケイト「泣いたら済むって思ったら大間違いだ。少しは反省しろ」すたすた
クライン「ごめんって;マジで悪かったって!!;
この通り!!赦してくれ!!;」土下座両手あわせ
キリト「…はあ(溜息)
これだけ言っているんだ。許してやったらどうだ?」
ひゅうううううううう
親指でクラインを指しながら言った時には、彼女は消えていた。
さもありなん…;