第8章 レジャーランド
~おまけ・終、事の詳細~
・中編
ネズハ「そりゃあ…嫌っすよね」
ケイト「される相手の気持ちも考えろ。
コルつぎ込んで、強化もつぎ込んで、材料もつぎ込んで…
それが一気にぱあだぞ?」
ネズハ「うっ;」ぐさっ
ケイト「それが何度も繰り返されて、それなのに相手の装備は段々と豪華になっていって?
お前とそのお仲間さんのだけが急激に強くなっていって?
…で、その騙された人数が増えれば増えるほど、じゃんじゃんその疑心や不満は膨れ上がっていくわけで…
矛先がお前だけでなく仲間にも向いて、殺されたらどうする?」
ネズハ「え!?」
ケイト「街でも武器屋はある。
かわりに買ったそれで狩りをして、死んでしまいました。
攻略組にはモンスターの危険性が解ってる奴が多いから、ないと言い切れる。
だが、降ってわいたその話をされれば、その言葉をうのみにして信じる人はそれこそ多いだろう。
事実かどうかの確認よりも先に、「死んでそいつへ詫びてこい」と抱えていた不満が爆発して、有無も言わせずに殺されるだろう。
お仲間さんもまた、それに巻き込まれる。
そいつらの装備の豪華さが急激に増していけば、気付かない奴はいないだろう。
あっという間に、詐欺者から間接的殺人者へと成り下がる。
死んで詫びろって話になって、その場で即PKだ。
その先まで読んで、あいつは笑いながら教えたんだろうよ。
しかも無償で」
ネズハ「そんな…」真っ青
ケイト「いいか?
攻略組にもジョーって奴がいる。そいつとPT組んでた時期があった。
セリオン防具の素材集めの指揮をしつつ、やり方を教えるためにな。
が、そいつはPKになりそうにもめてるのを見て、止めるではなく楽しそうに笑ってた。
それと同じように、人が争い合って殺されるそれを喜ぶ人間もいるってことだ。
ポンチョ男ってのは、たぶん…PKを進んでやる奴だろう。
まあ…
その遠くない未来で起こりうる可能性を模索しなかったのが、そもそもの墓穴だな。
よかったな。今ならまだ引き返せるぞ」
でも、どうすれば遅れた分を取り返せるかわからなかったらしい。