第2章 デスゲーム
後にキリト曰く
「なるほど。この素材を持つモンスターは無限湧きで、取り合いはない。
その上、30レベルまでうまく上がるよう配分されている。
おまけに倒し方から弱点、連携の仕方の指摘まで適確だな」
そう称賛されることになったのだが…
それは、その当時より2週間後の話。
「ワイはキバオウってもんや!
この材料でラーメン作れるか?」
ケイト「あ、はい!私はケイトです!
僭越ながら作らせていただきます」ぺこり
そうして、瞬く間に出来上がったラーメンに
!と声にならない叫びと共に、凄まじい勢いでがっつきだした。
ずるるっるるるるるるるるるるるるるるごくごくごく
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ
まるで、むさぼり食らい尽くすような形相に
私は冷や汗交じりに固まるばかりで…声も出せなかった;
キバオウ「おっほん!//まあまあ、やな」
ケイト「あ、ありがとうございます」引きつり笑い
先程の必死さがあまりにも凄かったことが気恥ずかしいのか
咳払いしながら、称賛された。
キバオウ「お前…
その短剣使うとるってことは、俺等と同じニュービーやな!
初期装備のままやんけ!鎧以外!!」
ビシッ!バシッ!
嬉しそうに笑って、肩を叩くキバオウさんにただただ苦笑するばかりだ。
ケイト「あはは^^;
実はこの鎧、自作なんですよ;」苦笑
キバオウ「へー、なんて言うんや?」
ケイト「セリオン防具一式です^^;
素材108個ずつから作り出したもので、総合540個にもなります」
「ほお。セリオンはギリシア語で獣を意味する。
おそらく、その魂が宿っているのだろうな」
ケイト「…えっと?」
「あ、申し遅れてすみません。ディアベルと言います」ぺこり
ケイト「よろしくお願いします」ぺこり
デスゲーム宣告の次の日から、迷宮に2週間と1日潜りっぱなしだったこと。
全ての攻撃を避け続け、全てノーダメージで倒してきたこと。
セリオン防具一式の装備のステータスも伝えて、これ以上死人を出さないためにも、皆に平等に行き渡るように作りたいこと。
そのために皆で協力し合い、素材を集める必要があること。
一度装備して持ち主となれば、魂が宿っている装備だからかトレードも強奪も売却も不可なこと。
全て伝えた。