第8章 レジャーランド
それからは…
白の鳳凰へ入って、月夜の黒猫団は併合された。
アスナもまた、一緒に入ってきたことから俺と組むことになった。
その内、次第と惹かれていった。
優しい所も、涙もろい所も、怒ると少しおっかない所も…
その温かさが…ケイトに、よく似ていた。
無茶をしてでも助けようとする所まで……
ほっといたら死んでしまいそうで、危うくて、目を離せなくて…
傍で過ごすようになって、色んな所が見えてきた。解ってきた。
アスナが持つ、独特の強さというか…
あんなやり取りが、空気が、心地よくなっていた。
そして…離れたくないという気持ちが…
自然と、好きだという気持ちが湧き上がっていて、心の中を占めていった。
いつからだろう?
気付けば、友達という枠を飛び越えていた。
そして今に至る。
クライン「で?お前はいつ告白するんだ?
俺の時は、自分から切り出して告白したけどよお。
でもやっぱりきっかけは「私じゃダメ?」だな、涙目だったし」
キリト「放っておけなくて追いかけたんだろ。居場所も解らないのに。
お前達、無鉄砲な所が本当に似てるな。
まずは居場所探るのが先だろ」
クライン「うっ、うっせえな。
あいつの涙、見たら…
その…居ても立っても居られなくなっちまったんだよ//」ごにょごにょ
腕組みしたまま、口ごもりながら言うクラインに…俺は笑った。
不思議と湧き上がるこの感情は、嫌なものではなかった。
キリト「そうだな…
確かに、そこは男として放っておけないな」腕組&目を瞑り微笑む
クライン「おう!
で、相談相手と言ったらキリトぐらいしかいねえからよ」微笑
キリト「それで宿屋の部屋に直行、か」苦笑
クライン「おう!
で?お前、アスナちゃんに惚れてんだろ?
いつ告白するつもりなんだ?
あの可愛さだと、そうだなあ…プロポーズ結構されてると思うぞ?」
キリト「だよなあ…
まあ、それはおいおい考えるとして。
幸せにしろよ。ケイトのこと」
クライン「おう!^^」
そう幸せそうに笑うクラインに、俺は一発みぞおちへ入れた。
キリト「このっ!」微笑
クライン「ぐへえっ!;」
どさっ!
無論本気でやったわけで…
クラインはそのまま前屈みに倒れたが、俺はそれを無視して二人の下へ歩いて行った。