第8章 レジャーランド
そんな折、クラインからメッセージが飛んできた。
『Message
ケイト、そっちへ来てないか?
Klein』
その中、クラインは俺の部屋へ向かっていた。
ケイト「…………へ?」
驚きのあまり、数秒ほど固まっていた。
泊まっていた時が動き出したかのように、間抜けな声を上げた。
そして、俺も我に返った。
キリト「あ、悪い。
動揺させるつもりはないんだ」
何故か、不思議とそんな気持ちに襲われた。
これが初恋だと解ったのは、もう少し先の話だった。
それから数分ほど…静寂な時が続いた。
居づらいわけではないけれど
やっぱり、何を言い出したらいいかわからないままでいた。
ケイトは驚きからか、涙が引っ込んでいた。
そして…バタバタという音が聞こえた。
その時になって、ようやくケイトが口を動かした。
その当時…全てがスローに感じていた。
ケイト「…ごめん、キリト。
さっきの言葉の返事なんだけど…クライン以外は、考えられない」
キリト「…そうか」
さっきの話から、分かっていた。
それでも言いたかった。結果的に振られると解っていても…
キリト「…その、どういう所に惚れたんだ?」
ケイト「ん…強い所」
キリト「へ?レベルは低い気が…」
ケイト「そうじゃなくて…相手を思いやる精神が」
キリト「ああ」
合点がいった。
確かにあいつは、どんな状況下でも相手を思いやる傾向がある。
きっと、それに救われていたのだろう。
ケイト「あと…あったかくて、優しいから…//」
キリト「ああ^^;」
うん、まずい。
これ以上は、心が折れそうだ。
振られたばかりの上に、惚れた人のいいところあげられると…
やっぱり、精神的にキツイ。
そんな折、噂をすれば影が差した。