第47章 神武器
クレハ「気を付けて進みましょう、どんなトラップがあるかわかりません」
ケイト「うん!こんな所があるなんて、以前は知らなかったしね!」
クレハ「というより、増やされた可能性もあります。
マップの表示には《地下階層・水中神殿》と出ていますね」
ケイト「なんかワクワクしてきた!」
クレハ「モンスターはいませんね、何故でしょう」
ケイト「神殿だからかな?護る為に配備されててもおかしくないはずだけど」
そうして石造りの神殿の中を進んでいく内、行き止まりに辿り着きました。
ケイト「何で真っ直ぐな道しかなかったんだろう?」
クレハ「ここに誘導する為かもしれませんね。ケイト、注意を」
ケイト「…?おいで?」
とことこ
クレハ「!ケイト!?」
ケイト「わかった、ここを開ければいいんだね?」
クレハ「ケイト!トラップの可能性もあります!不用意に箱を開けては!!」
突き当たりに辿り着いた時、台座の上に宝箱が置かれており
それはトラップ部屋を連想させるものの為、何かあってからでは遅いと必死に訴えかけました。
ケイト「え?でもこの子が」
クレハ「?誰の話をしているのですか?」
ケイト「?ここにいるじゃん、さっきから」
クレハ「?…私には見えません」眉潜め
『ここは神聖な場所。悪しきものは立ち去るがいい』
どこからかそんな声が聞こえた瞬間、凄まじい風圧が私を包み込んだ。
そう…僅か一瞬で、飛ばされかけた。
ケイト「!!」ぱしっ!!
そんな私の手をすかさず、ケイトが掴んでくれた。
クレハ「!ケイト!」
ケイト「待って!!
この人は悪しき人じゃない!私の大切な人なんだ!!頼む!!!」
まるで誰かがいるかのように、祭壇に向けて叫びかけた。
誰もいない方向だと言うのに、一体ケイトには何が見えているというのか…
『…わかった』
その瞬間、私へ襲い掛かるようにかけられていた風は止み、私を包み込むようにそっと降ろした。