第45章 お泊り・4日目
スグ「あのー、何でダストシュートは4つだけなんですか?」
クレハ「それは繋がってる場所に起因しています。
左から順に洋風屋敷、ヘリポート、和風屋敷、使用人寮ですので」
クライン「正門からすぐだからな。意外と移動は楽だぞ」
シリカ「地下は温泉施設が?」ドキドキ
『ない』
シリカ「ないんですか!?;」
ケイト「正確に言うと、温泉をシャワー場とお風呂に繋げて送る施設と、地下から湧き出る湧水を水道として繋げて送る施設と、畑と、道場と、居住区しかない」
クレハ「床暖房も温泉の温度を利用していますしね」
クライン「畑には使われたトイレの水が自動的にひとまとめにされて消臭除菌されてから毛細管現象を利用して水がいくようにしてるしな」
グレイク「「屎尿を捨てるだけ捨てるのは、ダイヤモンドを川に捨てるようなもの。国家予算の3分の1を海に流しているようなもの」との警鐘が100年以上前から鳴らされていますが、屎尿を処理して飲み水に変えたり肥料にし始めたのは2016年頃でしたっけ?
というか野菜自体堆肥で育てられていますし、そもそも堆肥は糞から作られているでしょう」
ケイト「そもそも汚いって言ってたら土に触れたもの全部が汚いってことになっちゃうしねえ。
バクテリアやら何やら」
クレハ「ええ。もとは野生動物が住んでいた所を追い払って家を建てて住んでいるでしょうし、どこが糞を出された場所か埋められた場所か等わかりませんし。
おまけに先祖の方々はそのわからない内から種を植えて育てているのですから。
というよりも、それで食べず嫌いをしていたら生きていけません」
ケイト「私も最初こそ抵抗は感じたけど、害はないし美味しいし病気にならないよう重々配慮されてるから別にいいやって受け入れてる。
そうでなきゃお爺様が97歳まで無病息災で生きれるかって話」
クライン「というか、人糞を使ってるのって違法じゃねえんだよな?;」
クレハ「違法ではありません。市街地や込み入った住宅密集地なんかじゃなく、何らかの被害(臭い等)がなければ使えます。
でも菌や回虫などが入っていれば栄養もなにもないので除菌や分離させた上で消臭させてますが。
最初にその方法を確立するまで先祖の方々が頑張って下さったんですよ」
『大変だったんだなあ…』
テロップ『そう言う以外、選択肢はなかった』