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白い流星【ソードアート・オンライン】

第45章 お泊り・4日目





傍から見れば…よく思われようとしているように映るかもしれない。

それでも本人にとっては違う…

ただ…助けて欲しい時に助けてもらえなかったから。
その時の痛みが24年分も蓄積していた分、身をもってわかるから。

それだけを原動力にして、その後の喜ぶ顔が見たいからこそ直走る。


私達の最近の仕事は、快方の手助けをする為の新薬についてでした。

医療人は専門の知識を学んでいるからこそ目を向ける部分がある。
それでも医療人ではないなりに、医療人とは違う視点から「見えない部分」を補う手助けとなった。


HIV薬や快方促進薬の新薬発見についてもそれが少なからず係わっているようで、それを発見して新たな手法を編み出したケイトに賞と共に金一封を与えられることとなったのですが…

「賞をもらうよりもそのお金を薬を必要とする方に渡して下さい」と、賞の件を伝えられたその場で宣言するだけでなく

全額そのまま新薬を作る為&治験を受ける患者に与える為の金額へ寄付という形で与え、後日賞状だけもらった。


応対後、「ごめん。自分だけの手柄じゃないのに」と謝られましたが

「私としてはあなたが発見したのにそれを謝る謂れはない」と言い伏せ、未だ申し訳なさそうな顔をするケイトに対して頭を撫でました。

同じ治験の開発に携わったからと私にまで気を使って…そういう所が心配なんですよ、まったく;(溜息)



こちらもキリト達も大分とケイトに対して口調が砕けてくるほど親密になった。
キリトに至っては、普段は二人称が君だというのにツッコミの時ではお前となる始末です。

本人にとっては、それぐらい気が置ける関係になりたいという意思表示のつもりだったらしく
ケイトも徐々に軽くパンチしたり、いたずらしたり等々と気楽に振る舞うことができるようになりつつある。


ランを死なせたくない。スリーピングナイツの内、2人が死んでいった。

だからこそ余計に、強く想ったのでしょう。唯一渡り合える相手だったからこそ…
今ではユウキと引き分けることもあるようで、ランが楽しそうに語っていた。
だからこそ、それが続いて欲しいと何度も願った。だからこそ必死になれた。

針の穴ほどの僅かな違いに気付けた。
たとえ外れようとも当たりが出るまで手当たり次第に全て血眼になって探し続けた。

そして新薬発見に繋がったのだから…


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