第44章 お泊り・3日目
最終的に、洋風庭園のフラワーガーデンの方まで辿り着き…
幼い私に、幼いケイトは捕まる寸前でした。
「ひっ…やあっ」がたがた&たじたじっ
とんっ←壁に背がぶつかる
「ケイト…」すっ←近付こうとする
「ひいいいぃぃぃぃ」
その瞬間、頭を振りながら必死に隠れようとその場に跪いて頭を庇うかのように両手と両腕で抱え込んだ。
「大丈夫です」そっ←頬に優しく触れる
「ひっ…やあっ!;」怯震
「大丈夫」ぎゅう←ケイトを抱き締める
「やああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、断末魔が響き渡ってきました。
「やあああああ!!やああああああ!!!いやああああああああああああああ!!!!」
その反応は明確な拒絶を現わし、必死に離れようと距離を取ろうとするばかりでした。
恐怖のみに心は覆われ、余裕をなくし、服を掴んで無理やりにでも引きはがそうと悲鳴を上げながら暴れるばかり。
助けようとしない。護ろうともしない。不幸を笑って罵る。
それしかなかった幼いケイトには、そうする以外の選択肢はなかったのです。
かと言って傷付けたくない。同じ痛みを与えたくない。その想いは痛いほどわかるから。
落ち着いて会話ができるようになるまで、1時間を要しました。
「ひっ;;;ころ、さ…ないでっ;;ごめん…;生きててごめん…ごめん;;ごめん;;;
死んでた方がいいのにごめん;;消えてた方がいいのにごめん;;死にたい;;消えたい;;嫌だ;;嫌だあああああ;;
うああああああああああああああっ;;
わあああああああああああああああああ;;;」ぼろぼろ
ちなみにこの言葉は抱き締められ始めてから30分後のことです。
それまではただただ悲鳴を上げて離れようとするばかりでした。
私はケイトにされるがままに抵抗もせず、ただ離すまいと抱き締め続けていた。
それでもケイトは残り30分間、雄叫びのような慟哭を止まらぬ涙と共に続けており、その行為が止まった瞬間など一度さえもなかった。