第42章 お泊り・1日目
ケイト「人をいじめて平気で居られていた時とはえらい違い。
殺そうとしてきた人と同一人物とは思えない。
ちゃんと話だって聞いてくれてるし」←声に出てる
「うるさい」イラッ
あの当時は全く聞く耳持ってさえなかったのに。
ケイト「…殺人未遂の現行犯になっちゃったけど、不法侵入の現行犯に変えようか?」←ただの良心
「いい。ちゃんと償う」
ケイト「償えるの?今回は」
「償う!
だから…ごめん」
ケイト「うん…殺人未遂の件だけは赦すよ。
また来ても無駄だよ?絶対に護るから!」ボクサー構え
「しねえっての!!」若干怒
ケイト「そっか…
お話しタイム、終了していい?」
「勝手にしろ。
って待て!
その前に…何で、電気毛布かけたままにしてんだよ!
俺のこと…憎んでるんだろ?心から」
ケイト「うん。正直約18年経った今でもすっごく憎い…
でも…やっぱりダメだなあ、私…」苦笑
「?」
ケイト「人が寒くて震えてるの、わかってるのに放っておけない。
7時までは床暖房以外の室温もそれほど下がってないから我慢できたけど…急速に急激に冷えてきたから、じっとしてらんなかった^^;
いったい思いさせられ続けて、すっごく苦しかったはずなのにね(遠い目)
…はあ(溜息)
って冷めちゃう!;流石に縛ったのをほどくのはできないけど食べさせるよ!
熱かったら言ってね、はい」さっ
「……」
汁物をスプーンですくうとまだ湯気が立ってて、それを男性の目の前に差し出すと表情ごと動きが固まっていた。
何で目を見張った状態で固まってんだか…;
あ!まさか!!;
ケイト「大丈夫だよ!私が食べるはずだったのだから毒なんてないし、直で持ってきたから!」←勘違い
「そこじゃねえよ!;確かにどたどたって足音が聞こえてきたけど」
ケイト「いいから食べて。内からもあっためないと風邪ひいちゃうでしょ?
ほら、食べて!」ずいっ!!
「……」ぱくっ
ケイト「どんどんつぎ込んでくからね!」
「……」もぐもぐ、ごっくん
ケイト「はい」
食べ終えて飲み込んだ後の口の中に何度も何度も押し込む中…透明な何かが落ちていく音がした。