第42章 お泊り・1日目
ケイト「いじめられた後も…そういう目にばっかり遭わされてきたから。ろくに向き合おうとされないばかりで好き勝手に言われるばかりだったから…
だから…同じようにはならないようになろうって思ったんだ。
気付ずにやったか、ワザとやったか…いずれにしろ、結局はそれだけで本質が決められるほど人間ってのは浅くない。
された側が傷付くの解ってて、ワザとそういうことをするなんて…やっぱり、できないよ…
あなた達みたいに痛いのわかってて人にやっても何とも思わない「痛まない心」を持ってるなら別だったんだけどね」
「ぐ」ぐさっ
ケイト「人は、外見や行動だけじゃない。本質がある。そうなるだけの経緯がある。
それを認めようともしない人には、なりたくなかった。
それを教えてくれたのは、あなた達だ。
自分にとっては、されてきた行動は「悪だけ」だったけどね。
心開けなくなったし潰れたし、感情でさえも恐怖が増える一方で対面するだけで恐怖しかなくなったし、楽しいことへのワクワクや感動シーンとかの涙以外消えちゃったわけだし?」
「…;」ぐさぐさぐさっ
ケイト「それにね!」微笑
「?」
ケイト「それを追求し続けた所で、取り戻したい時間は決して返ってこない。
結局は何も変わらない。本当に悪いと思ってるんなら小4の時の時間を返せ!って言いたかったけど…
既に起こったことは変えられないし、誰の手であっても時間は決して巻き戻せない。神様だってそうしないでしょ?
それに、何より…
心の狭い人に…なりたくないもん^^」にっこり
「!」
ケイト「その10代の内に…キリト達みたいな友達や理解者がいたはずだった、少なくともその可能性があった、0ではなかった。そんな未来まで奪われたけど。
私はね…辛い時に、そういう人達が居て欲しかったんだ…(遠い目&涙目)
でも、現れることもなかった。助けてくれる人なんて一人もいなかった。傷付ける人達しか私の周囲にはいなかった。
そっちが悪い噂やら認識をばら撒いた過去は変わらないし、その分理解者が増える可能性だって減った。
父親や養父の件で余計にすり減った心を尚更に傷付け続けた。「そういうつもりじゃなかった」で済ませられる問題でもない。
でも…私も私で、理解してもらおうっていう努力をしなかったのもあるんだよね」俯←思い出した人