第42章 お泊り・1日目
キリト「それこそ御門違いd
ケイト「どけ!」
どんっ
そうキリトをアスナへ押し付けるように押した後
即座に刃物を持った男性の右手を、右手で左へ弾きながら
それと同時進行でみぞおちを左拳で殴り付け
それで若干動きが鈍くなって下を向いた直後、その下へ沈んできた顎を右裏拳で上へと殴り上げて脳を揺らさせ
左手で壁へと突き飛ばして、再び男性は道場の壁へと背を叩き付けられました。
怒号に対して返るのは怒号。何故私は…ケイトの中に膨れ上がりつつある激情に気付けなかったのでしょう。
殺すという明確な意思を明かされた直後、とてつもない怒りの表情をしていたというのに…
ケイト「何が不幸だ…お前の持つそれの、どこが不幸だ!?
言ってみろ!!」
「…」←軽い脳震盪で意識はあるが声が出ない
ケイト「親に殺されかけたこともない!傷付けられたこともない!!いつ殺されかけるかわからない!!いつ暴力が降ってくるかわからない!!いつ不機嫌になるかわからない!!!
その当時の私は今日暴力が来たらどうしようといつも悩むばかりだった!!!考えるばかりだった!!!
反抗を一つでもすれば暴力!!言葉を返すだけでも暴力!!思い通りに動かなきゃ暴力!!全部恐怖にしか支配されなかった!!
そんな毎日で授業以外じゃそれ以外に身なんて入らなかったさ!!!入れる余地さえもなかった!!!!!
一日一日をただ生きるだけで精一杯だった!!!全てだった!!!!
24歳になるまで共に過ごす人が一人もいなかった!友達がいなかった!!仲間がいなかった!!しゃべれる相手もいなかった!!!聞く相手さえもいなかった!!!聞こうとする輩さえもいなかった!!!!
自分にとって興味のあることしか聞こうともしねえ輩にしか会えなかった!!!
だから打ち明けられるわけもなかった!!!打ち明けたとしても助けようとする輩なんぞ誰も居ねえ!!!居た試しもねえ!!!!一度でも現れたことなんかねえ!!!!口から出そうとした瞬間に嘘つき呼ばわりだ!!
しかもてめえらと来たらなんだ?気に食わない?嫌なことをした?自分にとっての主観だけ押し付けりゃ満足か?人の主観気にせず好き勝手追い込みゃ満足か?人の心に決して消えない傷を焼きつければ満足か!!!!!??
知らなかったで理屈付けて済ませて正当化してりゃ満足か!!!!!??」