第42章 お泊り・1日目
2025年11月下旬に新制度が発表されました。
いじめが「犯罪行為」と国家的に認知され、実際に刑に処されるようになったのです。
過去にいじめをした人もまたそれに含まれており、「レッド表示になる」という処置です。
ただ、それまでに問題行動があった場合はそれが決め手となって辞めさせられるなんてこともあります。
しかし会社内で自分を指導して下さっている上役に打ち明けねばならない義務があり、それと同時にその上役には秘匿しなければならない秘匿義務も生じています。
ただ…それが退職を通じてばれた人の場合、以下のような末路に陥りました。
問題行動も多く退職させられた人は「いじめっ子だった?」と一目瞭然なこと、差別的な眼を向けられること、就職においても懐疑的な反応を返され難色を示すこと、離婚を突きつけられること、ある日配偶者と子が逃げ出したこと等…
その上、「お前さえいなければ人生が狂うことはなかったんだ!!」と逆恨みして殺人に走り、罪に問われる人まで出てきました。
そういうことをしない本質や、いじめた後で繰り返させない繰り返さない生き方をしている人ならば、過去のことと割り切られるという別の結末もあったでしょうに。
まあ逆に言うと、罪に問われるほどにしなければやめようともしない人達が多いこと、それをしてもなお飽き足らず他のやり方で人を傷付けるような人等の、悪意ある陰湿な行為に伴う「自業自得」なのですが。
あくまで自分は悪くないと言い張り、いじめられっ子に罪や自身が取ったいじめという行動の責任を擦り付けようとする者もおり
いじめの傍観者についても、いじめられっ子の陰口や悪い風評を必死に広げようとしていじめの罪を軽くしようとする者もまた、いじめっ子のレッドとまではいかなくともオレンジ評価対象となっているようです。
いじめの共犯者は無論レッドですが。
抜け道が無いよう警察や情報機関が執り行っており、いずれにせよ人としてアレな人(悪いと微塵も思わない心無い人)の末路は似たようなものだそうです。
そんなアレの人がここまで来るとは、当時は考えたこともありませんでした。
流石にこんな田舎まで来るわけがない、SPも居るので大丈夫という過信もあったのかもしれません。
これから起こる大事に陥った理由は以上です。
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