第42章 お泊り・1日目
滑り始めてから数分後…
クライン「よお」
キリト「お。久しぶりだな、クライン。
やっぱり仕事忙しいのか?」
クライン「いや、全然?」
キリト「え!?;」
クライン「今日は休憩だし、一週間に三日は休みあるし。
力仕事だって一週間に一回程度だしな。メイドさんが力持ちで驚いたぜ!^^」
キリト「へ、へえ…そう言えば年収いくらだっけ?」
クライン「ああ。1億だ」
キリト「…え?」
クライン「だから1億。医師や薬剤師なんて目じゃねえぜ!」にや&キラーン!
『ええええ!!!!?』
キリト「何でそんなに年収が高いんだよ!!;」
クレハ「それはひとえに立地の悪さにあります」
『え?;』
クレハ「ネット通販で取り寄せようとも届くまで1日はかかります。
買い物に行こうにも商店街は遠い場所にあるので遠出になってしまいます。
しかもバスは休日しか運行していません。
自家用ヘリを使った方が非常に速く、車だと時間がかかります」
『な…なるほど』
クライン「でも俺の他に何人ぐらいいるんだ?」
クレハ「ええ。36人程度ですがクラインやグレイクに獣医に専属運転士(井出さん、40章参照)も加わって40人となりましたね」
『毎年40億もの出費!?;』
クライン「でよぉ。もらった1億の中で所得税払わなきゃなんだがそれでも大分と手元に残るんだよなあ」
クレハ「ここに就職しているのならば施設は好きに使っていただいて構いません」
クライン「そうそう!最初に清掃員仲間から言われた時はビビったぜ!
スキーも芝滑りもできる、プールもできる、コートでテニスもできる、日本庭園の東屋でのんびり日向ぼっこもできる、料理長から食事も出る、料理もメチャクチャうまい、風呂も広いし寝床や必要物資も提供してくれる、寝床の寝心地最高、施設を全部好きな時に使える。
他の就職先に比べりゃ天国だっての!」
両腕を広げながらオーバー気味に言われる中、夢中で言葉を続けるクラインに私達は何も言えずに聴き入るばかりでした。