第7章 涙と決意
キリト「…;(汗)
(早い話、「自分を大事にしろ」って言うだけのはずだったのに…
まさか、こんな大事になるとは;」
二人で一緒になって、互いへ寄り添い合いながら咽び泣く中
キリト君は冷や汗交じりに、行き場のない手を伸ばしたまま固まっていた。
5分ほど経った後、ようやく私達は落ち着いた。
キリト「…大丈夫か?」
アスナ「ええ」
ケイト「…ごめん。
普通の環境で生きてたら、きっとわかってたはずだったのに…」
アスナ「大丈夫よ。これから学んでいけばいいもの」
キリト「ああ。俺達も付き合うよ。
もう、友達だろ?」
ケイト「うん。ありがとう^^」
そう笑い合う中、ケイトちゃんは言った。
ケイト「あのね…
いつの間にか、普通がすり替わってて、これが普通なんだって思ってたんだ。
誰も助けようとしないのが、逆に殺そうとしてくるのが普通なんだって…
怒りも、色んな感情も全部…気付けば落っことしてた。
お前達を、困らせるつもりなんてなかった…
嫌な思いをさせるつもりなんて、なかったんだ……(じわっ)
だから…その……
ともかく、ごめん」
涙目になりながら、その言葉と共に私達へ頭を下げた。
その声は弱々しくて、今にも消え入りそうな
不安でいっぱいな声だった。