第7章 涙と決意
アスナ「…大丈夫よ。
絶対、あんな目に遭わせたりなんかしない。
もう、あんな辛い思いをさせたりなんかしない!
私が殴り飛ばしに行くからっ;;」
ぎゅううううっ
強く抱き締めながら、涙ながらに叫んだ。
声が震える中、引きつる中…ふと、ケイトちゃんの目が少し輝きを増した気がした。
ケイト「!…本当、に?」
アスナ「ええ!;」
ケイト「いつでも?」
アスナ「いつでもどこでも、助けに行くからっ;
お願いだから…
(これ以上は…痛々しくて、見ていられない;)
ちゃんと怒って。そして泣きたい時は泣いて!
絶対、離したりなんかしないから!;
やる事があったりとかで、場所的には離れたりもするけど…
絶対に、独りになんかさせないから!!」
信じられない。
そんな表情を浮かべるケイトちゃんに、私は涙ながらに訴えかけた。
伝えたい言葉を、そのままに伝えた。
そう言って欲しかった。
私も、そう言ってくれる人が欲しかった。
でも…ケイトちゃんは、とっくに私にとってそれだった。
いつも笑って、真っ直ぐで…
連絡を回したら、すぐに反応してくれて。
彼女の傍は、いつも温かくて……
そうして欲しかったんだって
その気持ちの表れだったんだって…今になって分かった。
本当は…ずっと、こうしてくれる人が欲しかった。
真っ直ぐぶつかって、望んでくれる人が現れて欲しかった。
そう、想った。
ケイト「っ;;
バカだなっ…;
私、集中したら一直線だぞ?」震&涙
アスナ「それでもいい。一緒に居たい」ぎゅ
ケイト「巻き込まれるぞ?」
アスナ「巻き込まれてもいい!
…独りで背負って、自分を殺してでも願うなんて…哀し過ぎるじゃない!;
私はやだよっ;そんなの、嬉しくなんかない!;」
自然と張り裂ける声に、ケイトちゃんは驚いた顔をした。
ケイト「!!」
アスナ「私は…ケイトちゃんに、笑って欲しい!
ちゃんと生きて、楽しいって感じて!
人に合わせたそれじゃなくって…!!
他でもないあなたに、幸せだって思って欲しい!!」
ケイト「っ;;
望んでも…いいのかな?」
アスナ「当たり前でしょ?
私が、そうして欲しいんだから!」
その言葉に、涙は溢れだし、止めどなく零れ落ちていった。
抱き締め合ったまま私達は泣いた。