第41章 冬での一時
『!!!』
「あの体捌きは…何だ?」
「HPが…一つも減ってないだと!!?」
シノン「あんな…全方位射撃でも全く削れないというの!?」
キリト「それがケイトだよ。どんな攻撃だって全部防ぐんだからさ。
あいつがダメージを負うのは、人を庇った時か実験の時…
他にはそうだなあ…ツッコミの時ぐらいだな」くす
周囲が呆気にとられている内に、囲いの人数の中で最も少ない側の壁へと走り出した。
咄嗟に追撃する為に撃とうとする奴と、充填する為に動く奴とで動きがわかれた。
咄嗟に撃とうとした奴はまだ装填されてない為撃てず、充填している輩は今から撃とうとしている。
その間に壁際に辿り着いて、あとは一直線に並ばせる為に走って走り続けた。
説明された時、念の為に100調整の撃ち方の詳細を尋ねておいた。
その当時のシノンの言葉が頭によぎる。
シノン『さらのマガジンをセットして、目盛りを赤に、そしてハンマーを手前側に引っ張ると100威力調整の為にマズルフェイスが順に発光していくのよ。
チャージするのに5秒必要だから気を付けてね。
銃口まで全部光ってから1秒経ったら撃つ準備が整った証拠。その後ならいつでも撃てるから、撃つタイミングを気を付けてね。
まあ、あんたのことだから平気な顔して撃てるんでしょうけど』腕組&溜息
そして100に調整した瞬間もなお降りかかってくる予測線に対して、真っ直ぐに見ながら撃ってくる方向を見定め照準をそこへ定める。
いつも通り腰を落として壁に背を預けた瞬間、銃弾が山ほど間近に寄ってくる。
ちょうどそのタイミングで銃口が光り、いつでも撃てるようになった。
そして壁に背を付けて引金を引いた。すなわち撃った瞬間…
どごぉっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
凄まじい爆音と共に目の前の銃弾が溶けていき、いや…瞬く間に光線というよりも熱線に触れた瞬間に『蒸発』していった。
そして…射線の先は…焼け野原と化した。
テロップ『敵が一瞬で全滅した!!
眼前のあたりが焼け野原(焦土)と化した!』
プレイヤーのDEAD表示が次々に現れる中…
私の頭の中には、ある言葉が思い浮かんでいた。