第41章 冬での一時
その人数を見た瞬間、私の心は既に決まっていた。
100威力発試射。勝つためにはそれしかない。
第一、相手は全員がミニガン使いだったから。
開始と同時に瞬間移動で戦場に送られるのだが、うまい具合に囲まれていた。
その瞬間、全員から同時に撃たれた。全方位から降りかかってくる弾丸。
全員がミニガンを持っていて、避けるのは至難の業。
なので、切って捨てることにした。
風月流気功術、外気功・潜空(せんくう)←1234~1236ページ参照
で周囲との距離と散らばった範囲を全て把握。
と同時に、風月流双短剣術、居合い・流閃(りゅうせん)←1234ページ参照
を使って、降りかかる銃弾のほとんどを避けつつ、当たるはずだった銃弾の全てを斬り捨てるか、軌道を変えるために銃弾の横っ面を横向きに叩いて軌道を強制的に逸らした。
全弾外れ。
それで決まるだろうとたかをくくってた連中は固まった。
毎分750~1000発のミニガン、連射数200発×15人分=3000発でさえも全て斬り刻むことに成功した。
ただし、相手から見える表面積を減らした状態にしてかわしながらでもある。
回転させる必要がない=持ち替える必要がない軌道ならば、そのまま一瞬手放してから抜くイメージで居合いを行う。
切り捨てる速度は毎秒5発、斬った数は総合200発。
動きの一例(5発、以下の動作を1秒で):右手で順手のまま上へ斬り上げ、左手で逆手のまま剣先で真左への突きで斬り、右手で回転させつつ逆手に持ち替えた瞬間に少ししゃがんで地面へ突き刺すような軌道で抜くことで右足を護り(真っ二つにされた銃弾は両足の間と右足の右へ飛んでいった)、左手で順手に持ち替え右へ横薙ぎに払いつつ足元の位置を右回転させてずらしつつ(背後に銃弾が迫っている)、その間に右手で順手に持ち替えてその横薙ぎの右回転の勢いを利用しながら右上へと斜めに斬り上げつつ立ち上がる。
跳び上がらない理由は、跳び上がれば空中でまた当たる数が増える。
おまけに空中の方が避けにくいし動きも地上よりもやり辛い。
斬らなければいけない数が増えることで当たる確率が余計に上がる為。
後に周囲からAGIにものを言わせたものだと言われることも多いが、技術や器用さで成し得ている部分が非常に多い。