第41章 冬での一時
シノン「やめてよね。ただ…あの時にしてくれたことを返してるだけなんだから」
ケイト「じゃあ私も機会があったらすぐ返す!シノンのこと助ける!」
シノン「それじゃいたちごっこになるでしょ;」
ケイト「なってもいい。
なってもいいから…助けたい」
シノン「!…ホント…馬鹿よ。
あんたみたいな人、お人好しっていうのよ?」
ケイト「それでもいい。好きだから…助けたい」
シノン「……」
そう言って抱き締める力を強めるケイトに、私は強く言えなかった。
言い出せなかった。
初めての合う人に、理不尽に振り回された側の人間に…心地よさを感じていたなんて。
キリト「その…いい奴だから!こんなだけど^^;」
シノン「ええ。それに関してはよくわかってるわ。
話に夢中になったらあれだけど;」
ケイト「銀河鉄道超え目指してます!b」キラーン&にや
シノン「安心しなさい。とっくに超えてるわ!」腕組&溜息
ケイト「よっしゃあああああ!!」ガッツポーズ
やっぱり、どこかずれてるのよね…;(じとー)
シノン「思考や対応があまりにも柔軟なのはよくわかったわ。慣れるのも早そうね」
ケイト「へへっ!初心者の時、いっつも言われるんだ!
「本当に初心者か!?」「何かやってたんじゃないのか!?」って。中級者か上級者だ!って勝手に言われるんだ。
初心者なりに工夫して頑張ってるのにさ!」ぶうぶう
シノン「…そりゃあんたが悪いわよ;」←気の毒そうな眼
ケイト「ええ!!?;」ガーン!!
初めて会った時…私は、ケイトが多くの人を救ったことを知っていた。
Saiverというアバターで、自殺しようと絶望した人、
この人になら…そう思って、相談したくなった。
あの事件の、トラウマの時の話を。
その時の私はただ…この人なら、どんな見方をするんだろうって気になった。
この人ならどう思うかを、聞いてみたくなったの。
結果…それは大いに助けになった。
前へ踏み出す勇気を、少しだけ変わる勇気を、与えてくれた。
些細な変化かもしれない。でも確かに…変わったようにも思う。
だからこそ、余計に…助けたいと思ったのかもしれないわね。