第41章 冬での一時
最後には腰に掛ける為の穴に指をかけて、ヌンチャクのように自在に周囲に振り回していた。
全方位に振り終わった後、やっと使い心地を掴んだようにも見えたけど…少し曇り顔で溜息をついていた。
キリト「どうだ?」
ケイト「んー。壁に突き立ててみてもいい?」
キリト&シノン『ダメ!!;』
手元で慣れたみたいに自在に扱うケイトに、私はキリトと一緒に叫んだ。
シノン「壊れるでしょ!!」
ケイト「んじゃダメだ」きっぱり
シノン「え!?;」
キリト「何が気に入らなかったんだ?」
ケイト「剣を突き立てられなきゃ刺突連斬ができないでしょ?」
キリト「あー、なるほどな」納得顔
シノン「ちょっと待ちなさい、刺突連斬って何?」
ケイト「えっと、スパイクタイヤみたいに駆けあがってから最後にチェンソーみたいに対象を斬り裂くスキルだよ。
一対の短剣、つまり二本で一セットの探検を装備している時に使っていたから」
キリト「ケイトの十八番で、他にも壁を足場にしてさっきみたいにジャンプしながら敵を四方八方から切り刻む『無尽連斬』ってスキルもある」
シノン「…要するに、空中戦のように身体を自在に支配するのが十八番なのね。
ペイルライダーみたい」
ケイト「?誰それ?」きょとん
キリト「忍者みたいな動きをする人だよ」
ケイト「へー」
キリト「要するに、斬れ過ぎればそれがやり辛いからだな」
ケイト「うん」
シノン「ともかく、金属の剣がいいのよね?」
ケイト「うん。
短剣で、スピードが殺されず切れ味がよければそれでいい。
大体のイメージは全長56cmぐらいの」
シノン「それだけイメージが明確だと選びやすくて助かるわ。
『どこかの誰かとは違ってね』」じろっ
キリト「あはは^^;(苦笑するしかないな;」
でも、短剣で一体どうやって銃弾をしのぐつもりなのかしら?
あの回避技術なら確かに出来るだろうとは思うけれど…;