第40章 窮地
ケイト「それは、私だけの言葉じゃ証明できないことだからだ。
妊婦さんを守ったのは聴いた。あのかけた言葉は憶測に近いものだ。
本人達がどう思っているのかは、聴かなければわからない。
会うだけで、昔のことを思い出して辛いかもしれない!
それでも…まだ会うべき人に会ってない!
聞くべき言葉を聞いていないと思ったから、行動に移したんだ」
シノン「そんな…余計なお世話よ」
ケイト「ぐさっ!!)…」
キリト「シノン…君を傷付けるかもしれない。
でも俺もそれを聞いたからには、どうしてもそのままにしておけなかった。できなかった!」
シノン「…っ」
ケイト「ごめんね…これからやることは、ただの私の独りよがりかもしれない。
でも…過去を乗り越えるには、変わる為には、向き合わないといけないものだってある。
私は…これ以上、過去のことでシノンに苦しんで欲しくない!
余計なお世話でも、苦しむお前を見て見ぬ振りなんて出来ない!(涙目)
言っただろ…助けるって!(1357ページ参照)
助ける手段があるなら、助けたい。力になりたい。
お前の望まない形かもしれない。
でも…それでも…その過去は決して変わらないんだ。
いじめっ子達とSAOで再会して向き合った時、とっても怖かった。苦しくて仕方なかった。
けど今は乗り越えられてる!
それは…ちゃんと、話し合って…ぶつかり合ったからこそ、そんな中でも支えてくれる人が隣にいてくれたからこそなんだ。
だから、頼む…この一回だけでいい。
私のことを嫌ってくれても構わない。
拒絶して今後二度と会わなくなったっていいから…どうか頼む!」90度お辞儀
その瞬間、涙が床に落ちていった。
昔のことを思い出した。辛かった思いが胸によぎった。
気付けば…勝手に、昔の自分と重ね合わせてしまっていた。
一歩踏み出せず、乗り越えようにも周りは否定するばかり。
そうなるしかなくって、自分からぶつかることなんて出来なくて…
そうすることで、傷付けたくなんかはなかった。同じ想いなんてさせたくなかった。
だから余計…変わらないまま、変われないまま
ああいう固定観念を抱くまで至ってしまったのだと、後になって理解したからこそ。
余計に…そう、想ったんだ。