第39章 親になる前に
~余談~
・捨てた理由
拾ってから5日ほど経った後、子猫の様子を見に来たのか子供が覗き見ようと門の所で背伸びしている所を見つけ
一声かけて話した結果、その本人にはどうにも事情があるようでした。
野良猫が家に生んでいったようで、その子猫を見つけてからすぐ母猫を探す為に家から外に出た所
産んだ場所から外へ出た場所にあたる道路で、母猫は車に轢かれて死んでいた現場を目撃したこと。
そして当時は雨がざざぶりだったこともあり、最初こそ家で保護しようとしたものの
家では「捨ててきなさい!そうでなければ保健所に送る」とまで母親に言われたらしく
その理由はその見つけた子供と父親以外の家族全員が猫アレルギー持ちのせいだったそうです。
子猫は全員で4匹折、他の3匹は友達経由で貰い手がはっきりして何とかなったものの(ミーと同じく元気だそうです)
近くには動物病院もペットショップもないため、比較的受け入れてくれそうな家の前に置くしかなかったとのこと。
ちょうど私が家から出てきた矢先だったというのもあり、毛布にくるんだ子猫を段ボールに入れたまま離れ
拾われていく様子まで、きちんとその目で確認してから自身の家へと帰っていったそうです。
一番大切にしてくれそうなのはこちらだった為そうしたものの、他の子猫が元気なこともあって余計気がかりになっていたそうです。
確かに段ボールも毛布もずぶ濡れではなかった。
多少は濡れていましたが、あのざざぶりに対して濡れた部分が少ないという違和感にも合点が行きました。
当時はそんなことを考えている余裕がなかったため、無視していましたし;
多少濡れて毛布にくるまっていた子猫が震えており、目も開いておらず
拾ってから5日目にしてやっと目が開いたばかりの頃、子供がやってきました。
ミーの品種はスコティッシュフォールド、毛色はシルバータビーでショート、目の色は青でした。
短毛の為、毛布の中でもざざぶりだったのもあって余計に寒く感じていたのでしょうね。
一度子供をミーを引き合わせてみた所、ミーの元気な姿を見て満足気に笑って「気持ちが晴れた」と言ってくれました。
元々子供の家から私達の家までは遠いものの、わざわざ一人で歩いてきたようです。
後に、年賀状やメールを介してミーの近況を連絡し合うようになりました。