第39章 親になる前に
~おまけ・続~
・徹夜の様子
クレハ「…
(はっ!)しまった。すみません。寝ていまし…あら」
ケイトの方へ目を向けると、壁に背を預けたまま赤外線ヒーターを浴びた状態で既に寝ており
それでもなお左腕は毛布ごと子猫を外へ出すまいと囲い込むように、右手は子猫の背へ回したまま撫でた状態で陥落。
いずれにせよ、しっかりと暖めるという行為を全うしていました。
さて、私もケイトが風邪をひかないように暖めないと。
・子猫
拾った翌日の朝
「ミー♪」
元気になったようで、上機嫌にあたりをちょろちょろと歩いています。
と言ってもその足取りは弱々しく、ふらふらとしていて危なっかしいことこの上ありません。
絨毯を敷いているものの、やはり心配ですね。
鍋で暖めたのは正解だったようで、たまたま胃が丈夫だったのもあったのかお腹は壊しませんでした。
その間に私はペットショップで子猫用の粉状ミルクを買いにいき、他にもケージなどの必要なものを買いました。
使用していた赤外線ヒーターは遠赤外線パネルヒーターと呼ばれるもので、空気を汚さず乾燥させず、その上に温度調節機能もあるので低温火傷にもならなかったようです。
パネルも熱くありませんし、シーズを熱伝導率の良いアルミに埋め込むことで通常のシーズヒーターよりも熱効率をさらに良くしているものなので、コンパクトに見えて効果は結構強力です。
ですが赤外線と言えば白内障の危険性もあるので…
床暖房でも温度調節機能ありで付けた状態にしておいた方がいいのかもしれませんね。
『生まれたばかりの子猫です。可愛がってあげて下さい』と子供の字で書かれた段ボールに、子猫が包まれていた毛布。
必死に鳴き声をあげていたあの当時、見つけた時は驚くばかりでした。
生後0日の生まれたばかりの子猫を家の前に捨てる人がいますか!しかも豪雨の時に!!
そう怒っていた折、「今はもう元気なんだからよかったじゃない。ほら、子猫だって怯えちゃうよ?」とケイトからなだめられ
私には落ち着くほか、選択肢はありませんでした。