第39章 親になる前に
ケイト「くす)…まるで迷路だな。その行き着く先は誰も解らない。
でも、明らかに悪いことだったら立ち塞がらないとだな!」
クレハ「ええ、もちろんです」
ケイト「それと…自分で考えることの大切さも教えないとね。
その相手の気持ちなんていうのは、やっぱり考えないと解らない。
それでもわからない部分もある。
私の中のクレハはやっぱり、私がわかる部分でできたクレハだから。
全部が全部わかるわけでもないし、完璧に理解できるわけじゃない。
それでも…その人と向き合うこと、付き合っていくこと。
その上で、どういう人なのかを見極めるっていうのも大切だよね」
クレハ「その通りです(頷)
ケイトのように純粋で、優しい子がいいですね」微笑
ケイト「!//…そ、それなら…その…
私は、クレハのようにおしとやかで、慈しみの心を向けられる人がいいなあ//」ごにょごにょ←目線逸らし
クレハ「そうですか//(可愛い//」そっ
そう手を取ると、ケイトは若干びくつきながらも握り返してくれました。
最初の頃は何度も大好き大好きと嬉しそうに語って非常に近かったのですが…
徐々に落ち着けるようになってきて、忙しなく声をかけていた頃が懐かしい//(ぴとっ)←目を伏せながら笑い、肩に頭を乗せる
ケイト「//」ぴとっ←クレハの頭の上に頭を寄り添わせる
クレハ「……ケイト//」
ケイト「…//」
クレハ「?ケイト?(寝ているのですか?」←顔を覗き込む
しーん
すりっ
静寂の中、返ってきたのは頭に頭を擦り寄らせる行為…
口に出さなくとも、私の意図することがある程度解るからこそなのでしょうね//
一度顔を見た時に見えたのは…ただ、こうしているだけで幸せだと言いたげな笑みで…
私もまた、こうしているだけで幸せだと示したくて…ケイトと同じく何も言わず、寄り添い続けていました。