第39章 親になる前に
ケーキの周りのセロファン、クリア!
ちゃんとフォークの間に端っこを通してから、ケーキについてた部分を内に巻き込むように巻く!!
アスナ母「へえ。なかなかやるじゃない」微笑
ケイト「!…//」によによ←俯きつつも凄く嬉しそう
アスナ母「頬にクリームが跳んだけど」
ケイト「!!!!!!!!!!!?;」
アスナ母「嘘よ。鵜呑みにしないでね?」
ケイト「ホント?ほんと?;ついてない?;」おろおろ
アスナ「もぉー!お母さん!!」
アスナ母「騙される方も問題ありよ。
第一、そういう人がこれからいないなんて思えないでしょう?」
アスナ「心臓に悪いのよ、ケイトちゃんにとっては;」
ケイト「なんだか…すっごい打ち解けた感があるなあ)
アスナのお父さんってさ…家にはほとんど帰ってこないの?」
アスナ「…うん。俗にいう仕事人間というか…;」俯
アスナ母「それを言うなら『家庭を顧みない』仕事人間よ」
アスナ「で、でも優しいんだよ?;ちゃんと…ね^^;」
アスナ母「結果的に須郷伸之のせいでCEOを引責辞任して、その後は隠居しているわ」
アスナのお母さんの紅茶のすする音が響く中、私は「そっか」と言いながら紅茶をすするしか出来なかった。
ケイト「…アスナのお母さんと話すことや共に過ごすのが多いんだね」
アスナ母「そうね。兄と話すことはあるでしょう?」
アスナ「うん…でも最近仕事がね;」
アスナ母「ああ。今はまだ研修の為に出張中だったわね、CEOになる為にも」
ケイト「…家庭事情にも、色々あるんだねえ」ふぅ(溜息)
アスナ「ケイトちゃんの方は…って言わない方がいいよね!;」
ケイト「ううん。ちゃんと伝えたい(こと)
私の父親は、大きくて有名な布団店(本家)の分家の次男坊でね。
それで自分の思い通りにいかなければ、思い通りになるまでずっと暴行や暴言を続けてくる奴だった。所謂男尊女卑の人。
おまけに働きに行く為の電車内でも、当時の時代では尻を触るとかそういうのやってもそんなに責められなかったんだって。
その上、父親がそういう風になったのは母親が至らないからじゃないかって警察から責められたらしい。
そのセクハラ行為だって、訴えてきた時には金を使って解決すれば後でまた時間が経った頃に何度でも繰り返すから」
『女の敵ね!』ぎんっ!!