第39章 親になる前に
アスナ母「確かあなたの結婚相手よね?調査済みだけどそこまで細かくは知らないわ。
いっそここで家庭教師として住み込みで働いてみない?給料も割増しにするわよ?」
ケイト「すみませんがお断りします。私にもやるべきことがまだあるので。
そもそも結婚してるのに別居っていうのが個人的に嫌でして^^;
教えるのはゲーム内でも出来ますし、命を助けてもらったお礼も兼ねてボランティアとしてやりたいので」にっこり
アスナ母「それが素なのね。大物かと思ってたけど…馬鹿ね」溜息
ケイト「ええ!馬鹿ですよ!
アスナの為なら群馬からひとっとびしちゃうような馬鹿ですから!!」えっへん!!
アスナ母「褒め言葉じゃないわよ(溜息)
わかってる?儲け話を一つ不意にしたのよ?」
ケイト「儲け話の為に来たのではありませんし、アスナの為に駆けつけただけなので。
そもそも…私達にできるのは、ほんのちょっとした後押し程度なので^^;」
アスナ母「そう…」
アスナ「それだけでも凄く助かってるからね!?」
ケイト「わかってる。私だってそうだよ^^」なでなで
アスナ母「で?
アスナから見合ばかりで辛いから助けてと言われたからここまで来たの?」
ケイト「いいえ、言われてないけど居心地悪そうだったのでぶちまけちゃいました」きっぱり
アスナ母「ぷっ)…くっくっ^^」肩震
ケイト「?何かお気に召さない言葉でもありましたか?」
アスナ母「そうね…参謀として欲しいわ」キラン
ケイト「うん。一番向かないと思います」
アスナ「うーん…確かに;頭は回る方だけど悪いことはできないし、それにショートカットぐらいだもの」
アスナ母「でも、あなたのその才能は枯らしちゃいけないものよ?
わかってる?私の心にこれほど働きかけたんだから」
ケイト「んー。よくわかりません」
アスナ母「まあいいわ。せっかくケーキを用意したのだから食べなさい。
紅茶でも飲みながら話し合いましょう、雑談でも聴きたいわ。
そのゲームの中で、どんなことがあったのか…あなたの口からね」
二人に向き合いながら言うと、一瞬意外そうな驚いた表情を浮かべて
隣を見てから嬉しそうに笑って頷き、意気揚々と次々に語り続けてくれた。
こういう時間も…たまにはいいのかもしれないわね。
幼い時以来だけど…意外と心地よかった。