第39章 親になる前に
ケイト「でも…それを背負った上でどうありたいかを決めるのは、その本人次第だ!
あなたは、それを信じて上京してきたんでしょう?
そして勝ち取った。自らの努力で、智恵で、勉強して、頑張って…
それは親がどうこうしたものじゃない。自分の為に、自らの時間をその行為を行った。
そしてそれは自分のものでしかない。親の飾りであってはならない!!
全部が全部思い通りになんていかなくて当然だ。一人一人が違う人なのだから。
人が違えば主観も違う。環境も違えば常識も異なる。家も変われば習慣も変わる。
親からの目、周囲の目、噂、陰口、結婚相手の父母からの心無い言葉、ろくなもんじゃない。
それでも…どう進むかを決めるのは本人だけだ!!」
何で…何でそこまで知っているの?
誰も知らないはずよ?その細かい事情までは!
ケイト「私は…アスナが、自分という名の人生を歩める人になって欲しい。
世間から何言われようが関係ない。どう言われようとも、その人生が幸せであればいい。
間違いであれば何度でも立ちはだかればいい。こんな経験があるからここへ進んだらダメだと伝えたいのなら、ただダメだと邪魔するんじゃなく理由を示せばいい。
言葉はそのためにある。声はそのためにある。頭はそれを理解する為にある。理解し合う為にある!
…話さずに理解するなんて、普通の人には無理だ。
どうしてもそれで聴かずに痛い目に遭うことが見えるのなら、その可能性を指摘した上で耐えていけるか。
耐えた上でそれでもなお進めるか、歯を食いしばってその罵りを、嘲りを、跳ね飛ばしてでも前に進めるかを問いただせばいい!!
そして…是が非でも叶えようと決めて、それでもなお立ち向かい続けることを誓ったのならば!!
それを覚悟して前に進もうとするのなら、それを邪魔するのは親だろうが何だろうが、その人生を歩もうとする道を!!その可能性を閉ざしているだけに過ぎない!!!
…子供と一番向かい合ってきたのはあなたでしょう?
育ててきた子供の目指したいものがはっきりしているのに、それでもなお覚悟した上で突き進もうとしているのに…社会や世間ではいずれにせよ邪魔しかしてこないのに…
あなたが応援しなくて、どうするんだよ。一番応援して欲しい人に応援してもらえないで…誰が助けとなるんだよっ」涙
何でっ…?