第6章 ギルド
皆で囲いつつ畳みかけていた。
無尽連斬の後、ボスのHPバーは残り1本、僅か5分の1だ。
そんな折、あの技を繰り出した。
25層ボスの間へ辿り着く前、ケイト君や私達の前にフィールドボスが現れた。
その強さも今までより遥かに強く設定していたわけだが…
ケイト君の一喝とスキルのもとに、一瞬で叩き伏せられてしまった。
ケイト「邪魔だ!!どけええええええ!!!
刺突連斬(しとつれんざん)!!」
「刺突連斬」:双短剣最上位ソードスキル。250連刺突、250連斬撃スキル。
見た目は周囲の人達曰く、『チェーンソー』。
相手の攻撃に突っ込みながら横側へ跳んで避け、その瞬間に攻撃をしてきた腕へ右短剣を「峰を返した状態」で突き刺し、右短剣から左短剣、左短剣から右短剣と順々に身体を右回転させながら突き刺していくことで、連続で刺突を続けていく右回転250連刺突。その際、ボスの全身を隈なく突き刺し回っている。最後に腹から頭上まで駆け上がる時、刃が上を向いた状態になっているため、勢いから自然と斬り裂くように抜けて空中へ放り出される。
その直後に空中で左右に身体の体勢を入れ替え、右半身ごと右短剣を高く振りかぶった瞬間、今度は「刃を下にした状態」で頭上から真下へ向けて右短剣で斬り裂き、次は左短剣、その次は右短剣と、左回転250連斬撃を繰り出し、チェーンソーのように頭上から全身が真っ二つになるよう斬り裂く。
着地する際には左足を使用し、右足でバランスをとっている。
250連刺突に5秒、空中で身体の体位を入れ替えるのに1秒、250連斬撃に5秒。総合11秒かかる。
その当時、攻略組からある名で呼ばれた理由となる技で、回転斬りに分類される。
加速をつけた体で双短剣を振るい、さらに速度を上げる。
二つの刃が目に映らないほど回転し、まるでチェーンソーのように刃が一続きの輪となり、斬撃とは思えない激しい擦過音を立てて斬りつける。
クライン「人間チェーンソー…か?;」汗
クライン君の一言で我に返り、スパイクタイヤに似たそれに驚く中
周囲は『女リヴァイ兵長ー!!!!』『人類の希望!!』などと叫び続けた。
が、当の本人は一切気に止めず
ケイト「それよりも人命救助だ!!!」
一喝と共に振り返る事なく、一目散かつ真っ直ぐに25層ボスの間へ走っていった。