第38章 月例大会
実況「青い炎と雷を纏った双短剣がクレハへ襲い掛かるぅ!聖なる力を纏った双クローが受け止めたあ!!
その間近に迫った瞬間に0距離から氷があああ!一瞬身動きが取れなくなった瞬間にさらに魔法が穿つうう!!
しかし流石はクレハ!咄嗟に全身の内から超高密度エネルギーを発すると共に飛ぶことによって見事に回避いいい!!
止まらない!!攻防一体の攻撃が止まらないいいいい!!!」
『わ…わあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!』
一拍遅れて反応が返ってくる中、その激戦は歯止めなく続いていき
まさに10万分割させたスロー再生でもしない限り詳細がわからないような熱戦へと変化していった。
周囲が一体化しつつ拳を握って息を呑み、勝負の行方を見守るその姿は
優勝決定戦の時の決勝戦を思わせるものでした。
そんなこんなで…私とケイトにとっては、あっという間に50分が過ぎたように感じました。
9:50の時刻を示す文字盤を共に恨めしそうに睨む中…私はそれも止む無しと溜息をついて諦め、「戦うのはまたの機会に」と言うことで折り合いを付けました。
あ、一つだけ蛇足となりますが少し書かせてもらいます。
1305ページに書いた「罪を償った人達に関しては罪に問わず」という言い回しですが
罪を償った人、償わなかった人の両方に対してゲーム内でのマナーを守るよう
「ゲーム内かつ切迫した状況ではあれど人としてすべき行動ではない」と反省するよう注意されたという意味です。
途中で途切れたような文章となってしまいすみませんでした。
結局、神々の決戦は未だ決着付かずということで次の《月例大会》へと持ち越しとなり
パフォーマンス目当てで観客席へ行こうとする人達が増えるだけでなく、新ALOの人気沸騰となる要因にもなりました。
ちなみに言うと、ランとユウキもまたその戦いを見て触発されたのか戦いたいと詰め寄ってきました。